要点

対象:Copilotで社内のエージェントを作る担当者

  1. Frontier参加の組織だけが使える試験提供
  2. 1つのAIに最大8個、zipは50MBまで
  3. プログラムはネットにつながらず、部品も足せない

Microsoft 365 Copilotのエージェントビルダーに、「スキル」を足せるようになりました。スキルは、AIに同じ手順で仕事をさせるための、手順書とひな形やプログラムをまとめたフォルダです。2

この記事の目次(6節)
  1. 使える条件
  2. スキルの中身と上限
  3. スキルを足す手順
  4. プログラムが動く場所の制限
  5. 試験提供中の注意
  6. 試す前に確かめること

エージェントビルダーは、会社の資料をもとに答えるAIを作る機能です。3 スキルを足すと、毎回同じ書式の文書を作らせるような仕事を、任せやすくなります。2

使える条件

まず、自社が試験提供の対象かを確かめます。

項目内容
提供の段階プレビュー。Frontierに参加している組織だけ1
ライセンス対象のMicrosoft 365 Copilotのライセンスか、従量課金(使った分だけ払う契約)1
使えない環境Microsoft Purview Information Barriersを使っているテナント(会社ごとの契約の単位)1
作れる場所microsoft365.com/chat・office.com/chat・Teamsのデスクトップ版とWeb版。スマホのアプリでは使えない3
管理者の制御管理者が、エージェントビルダー自体を社内で使えるかどうかを決められる3

作る人の画面で見分けるなら、AIを作る画面の「Configure」タブに、スキルの欄が出るかを見ます。Qiitaの記事は、先に画面で確かめるよう勧めています。4 ただし公式の文書には、参加していない組織の画面がどう見えるかは書かれていません。

スキルの中身と上限

スキルは、フォルダ1つです。中には、必ず SKILL.md というファイルを入れます。そこに、スキルの名前と説明、そしてAIへの指示を書きます。指示は20,000文字未満に収めます。12

フォルダには、ひな形や参照するデータ、プログラムも入れられます。公式の例は、四半期ごとのビジネスレビューを作るスキルです。作り方の指示に加えて、データを変換して図を作るプログラム、会社の指標の定義、スライドのひな形をまとめています。2

AIは、必要なときだけスキルを読み込みます。スキルが増えても、AIが扱う内容は絞られたままです。2

項目この機能での上限
1つのAIに足せる数最大8個
まとめるファイルzipで50MBまで
1ファイルの大きさ25MBまで
ファイルの数全スキル合計で350ファイルまで
フォルダの深さ3段まで
ほかのAIでの使い回しまだできない

2

3つの手順と上限 01 02 03 zipにまとめる Skillsから上げる Try itで試す SKILL.md ひな形・プログラムも Configureタブ Skills → Add 頼み方を試す 書式を確かめる 8個 50MB 25MB 350個 3段 1エージェントに zip全体 1ファイル ファイルの数 フォルダの深さ いまはプレビュー。Frontier参加の組織だけ
スキルを足すまでの流れと上限です。zipにまとめて上げ、試す画面で確かめます

スキルを足す手順

足し方は2つあります。1つ目は、やりたいことを文章で頼んで作らせる方法です。2つ目は、作ったzipをアップロードする方法です。1

文章で頼んで作らせる

  1. 作る人が、Copilotのチャットで「Agents & Skills」を選び、「New agent」を選びます
  2. 「Message Agent Builder」の欄に、手順を書いて頼みます
  3. 「Configure」タブを開き、スキルができているかを確かめます

公式の例は、リリースノートを作るAIです。変更の一覧を受け取り、機能・修正・その他に分け、プログラムで日付つきのMarkdownの更新履歴に整える、という手順を頼んでいます。1

スキルができていなければ、次のzipをアップロードする方法に切り替えます。1

zipをアップロードする

  1. SKILL.md と必要なファイルを、1つのzipにまとめる(SKILL.md だけを上げることはできない)
  2. 作成の画面で「Configure」タブを開き、「Skills」を広げて「Add」を選ぶ
  3. zipをアップロードする
  4. 名前・説明・指示・入れたファイルを見直す
  5. 「Try it」タブで、スキルを使うはずの頼み方を試す

最後の「Try it」で、頼んだとおりの書式で返ってくるかを確かめます。1

プログラムが動く場所の制限

スキルに入れたプログラムは、隔離された実行環境で動きます。2

やりたいことできるか
プログラムからネットにつなぐできない
実行中に部品(パッケージ)を入れ足すできない
認証が要る外部サービスをプログラムから呼ぶできない
環境に最初から入っている部品を使うできる(入っているか確認できた部品だけ)
コネクタやMCPサーバー(外のサービスとつなぐ部品)エージェントからは使える。プログラムからは呼べない

スキルのファイルに付いた秘密度ラベルは、そのまま引き継がれ、ラベルの決まりも守られます。アップロードしたスキルのファイルは、会社ごとに分けたSharePoint Embeddedの保管場所に置かれます。2

試験提供中の注意

公式の文書には、試験提供中の制限が書かれています。

  • スキルと、AIに埋め込んだファイルは、まだ一緒に使えません。対応は予定されています2
  • 外のサービスにつなぐ動作を、この機能の中で作ることはできません。つなぐ必要があるなら、Copilot Studioへ複製して作ります3
  • この機能で作ったAIは、Teamsのグループチャットと1対1のチャットでは使えません3
  • ソフトを売る会社(ISV)が、スキル入りのAIをPartner Centerで公開することは、まだできません(近日公開予定とされています)1

Qiitaの記事では、スキルと埋め込んだファイルを両方入れても動いたと報告されています。公式の文書では、まだ一緒に使えないとされているので、動くことを当てにして選ぶことはできません。4

試したのは、ひな形の書式を保ったスライド作りと、ルールに沿ったシフト作りです。4

試す前に確かめること

社内のIT管理者に、次のことを聞いてください。

確かめること理由
自社がFrontierに参加しているか参加していなければ、使えない1
Information Barriersを使っていないか使っているテナントでは、スキルが使えない1
スキルのzipに入れるデータの扱いアップロードしたファイルは、会社のテナント内のSharePoint Embeddedに保管される2
この機能を社内で使える設定か管理者が止めている場合がある3
外のサービスとつなぐ必要があるか要るなら、Copilot Studioで作ることになる3

スキルの別の例は、PowerPointのブランドキットの記事にあります。任せる前の決め方はCopilot Coworkの記事にあります。Claudeで試す手順はAI秘書の記事です。

まずは、毎回同じ書式で作っている文書を1つ選び、その手順を SKILL.md に書き出してみてください。

出典

  1. Microsoft Learn「Add custom skills to your declarative agent in Agent Builder (preview)」(2026年9月30日)(参照 2026-10-25)
  2. Microsoft Learn「Custom skills in declarative agents (preview)」(2026年9月3日)(参照 2026-10-25)
  3. Microsoft Learn「Agent Builder overview」(2026年9月30日)(参照 2026-10-25)
  4. Qiita「Copilot の Agent Builder が凄く進化した。何ができるようになったか」(2026年10月23日)(参照 2026-10-25)