要点

対象:取引先の情報漏えいを早く知りたい担当者

  1. 日本の事案を1時間おきに集めた一覧
  2. 信頼度は確かさで、深刻さではない
  3. 載っていない会社が無事とは限らない

JP Incident Monitorは、日本の組織で起きた情報漏えいや不正アクセス(インシデント)を、報道や発表から集めた公開の一覧です。取引先や委託先で事案が起きていないかを、ニュースを探し回らずに確かめる入口になると考えます。12

この記事の目次(5節)
  1. 画面でわかること
  2. 載るまでの流れと信頼度
  3. 10月20日のデータを数えると
  4. 取引先を調べるときの使い方
  5. 使う前に確かめること

ただし、載っていない会社が無事とは限りません。載るのは、このページが見ている情報源で見つかったものだけです。2

画面でわかること

一覧には、組織名・インシデント種別・信頼度・出典のリンクなどが並びます。組織名で検索でき、種別と信頼度で絞れます。日本語と英語の両方で見られます。13

項目内容
更新1時間おきに、情報源を自動で確かめる
見ている情報源の数開発者がGitHubに置いた説明(README)では366件
種別情報漏えい・不正アクセス・ランサムウェア(データを人質に身代金を求める攻撃)・その他
新着の知らせRSS(更新を受け取る仕組み)がある

情報源には、47都道府県、東京の23区と政令指定都市、日本取引所グループの適時開示(上場会社の発表)、PR TIMESなどが入っています。銀行や病院、メーカーなど個別の組織の公式サイトは、選んだものだけを見ています。2

載るまでの流れ 情報源366件 1時間おきに確認 AIが記事を読む 実際の被害か 信頼度をつける 確かさの目安 一覧とRSSに載る 検索して確かめる 却下・判断を保留 途中で外れて、載らない 載っていないことは、無事の証明ではない
JP Incident Monitorの流れ。集めた報道や発表をAIが読んで選び、通ったものに信頼度をつけて一覧に載せます

載るまでの流れと信頼度

集めた記事は、AIが読んで、実際に被害があったかを判断します。AIが却下したものと、判断を保留したものは載りません。2

載った記録には、信頼度がつきます。信頼度は「高」と「中」で示す、記録の確かさの目安です。公的機関の直接の発表は高くなります。被害の大きさは表しません。2

10月20日のデータを数えると

数えるために、公開ページが使っている元のデータ(JSONという形式のファイル)を直接取得しました。このデータは、日本時間の10月20日の午後に更新されたものです。4

数えたもの結果
載っている件数146件
データの日付の範囲8月29日〜10月19日(約7週間分。これより前は入っていません)
種別情報漏えい117件・不正アクセス24件・その他5件
信頼度「高」103件・「中」43件
出典リンクが1つだけの記録85件
影響の可能性がある件数が書かれた記録70件

出典リンクが1つだけの記録のうち、信頼度が「高」のものが45件ありました。何を基準にそうなったかは、データからは分かりません。4

146件は、約7週間に載った件数です。日本で起きた事案の総数ではありません。

出典リンク387件のうち、225件はGoogleニュースのアドレスでした。開いたら、元の報道や発表まで確かめてください。4

取引先を調べるときの使い方

  1. 一覧の検索欄に、取引先の会社名を入れます。株式会社などの法人格を除いた名前でも試します。
  2. 見つかったら、種別と、影響の可能性がある件数を見ます。
  3. 出典のリンクを開き、元の報道か発表で確かめます。一覧だけで判断しません。
  4. RSSリーダーに登録すると、新しい記録が出たときに気づけます。ただし全件の購読で、取引先ごとの通知にはなりません。

見つからなかったときに分かるのは、このページに載っていないことだけです。取引先との契約で、事案が起きたときの報告と連絡先を決めておくほうが確実です。

使う前に確かめること

確かめること分かっていること
料金と利用条件画面を見るだけなら、料金の記載は見つかりませんでした。コードの利用条件は、READMEにもGitHubの最初のページにも見つかりません(2026年10月20日)。自社のサーバーでコードを動かすときは、先に作者へ確認してください2
誤りの可能性画面には、情報の欠落や誤りが含まれる可能性があり、完全な記録として扱わないよう書かれています3

社内の報告に使うときは、元の報道か発表を添えてください。

関連する記事です。

まずは、主な取引先5社の名前で検索してみてください。出典のリンクを開いて、元の報道や発表で中身を確かめられるところまで試すと、このツールの使い方がつかめます。

出典

  1. 日本のサイバーインシデントを一覧、AIで分析した「JP Incident Monitor」(INTERNET Watch・2026年10月20日)(参照 2026-10-20)
  2. elkentaro/jp_incidents の README(GitHub)(参照 2026-10-20)
  3. JP Incident Monitor(公開ページ)(参照 2026-10-20)
  4. JP Incident Monitor の公開データ(JSON・2026年10月20日 16時59分更新)(参照 2026-10-20)