要点

対象:Instagramの投稿に手間がかかる住宅会社

  1. 1件30分が5分に(愛媛県の事例)
  2. 鮫島工業は作業時間が約半分に
  3. どちらも測り方は書かれていない

愛媛県松山市のハウスメーカー、コラボハウスは、生成AIでInstagramの投稿文の下書きを作りました。1件あたりの作業時間は、30分から5分に縮まったと、愛媛県の事例シートにあります。1

この記事の目次(6節)
  1. コラボハウスの投稿は、毎日出せるようになった
  2. 下書きは、手本を渡し、2段に分けて指示して作る
  3. 鮫島工業は、ChatGPTで投稿の作業時間が約半分になった
  4. この数字から言えること
  5. 投稿文づくりを楽にする3つのやり方
  6. 試す前に確かめること

生成AIは、文章や画像を、指示に応じて自動で作る技術です。コラボハウスは、過去の投稿文を手本にして、新しい家の投稿文の下書きを作らせました。最後は担当者が直しています。1

ただし、この30分と5分には、測った人も期間も書かれていません。1

コラボハウスの投稿は、毎日出せるようになった

愛媛県の事業で試したハウスメーカー

コラボハウスは、愛媛県松山市にある注文住宅の会社です。土地探しからアフターメンテナンスまで、設計士が家づくりのすべてを担当します。1

SNSでの発信を増やし、広報の仕事を楽にしたいと考えていたところ、取引している金融機関から、愛媛県の「CONNECTえひめ」という事業を紹介されました。1

生成AIに興味はありましたが、使い道が浮かばず、県の支援を受けて試しました。1

導入後に変わったこと

家づくりの情報発信で認知度を高めるには、良い投稿をこまめに続けることが大事だと、コラボハウスは考えています。ただ、投稿する材料があっても、続けるのは担当者に重い負担でした。1

項目導入前導入後
Instagramの投稿1件の作業時間30分5分
投稿の頻度担当者の負担が大きく、続けにくい毎日投稿できる
フォロワー数—半年間、伸び続けている(増えた数は書かれていない)

担当者は、文章を書くことへのハードルや作業のストレスが減り、アイデアも出しやすくなったと感じています。この取り組みのあと、コラボハウスは生成AIを業務で本格的に使うことにしました。1

下書きは、手本を渡し、2段に分けて指示して作る

手順は次のとおりです。1

  1. 過去のInstagramの投稿文を、手本として生成AIに学習させる
  2. 建てた家の特徴が分かる資料を入れる
  3. 「今回制作した家の特徴を洗い出してほしい」と指示する
  4. 「洗い出した特徴を過去の投稿の構成に似た形で作成してほしい」と指示する
  5. 出てきた初稿を、担当者が最後に直して完成させる
投稿文の下書きができるまで 手本を渡す 過去の投稿文 資料を渡す 家の特徴の資料 特徴を洗い出す 指示1 初稿を作る 指示2 直して完成 担当者 人が渡す 生成AIが作る 人が直す
コラボハウスの投稿文の下書きができるまでの流れです。人が手本と資料を渡し、生成AIが2段の指示で初稿を作り、担当者が最後に直します。

指示を2段に分けているところが、この事例の工夫だと考えています。先に特徴を洗い出させると、資料のどこを投稿に使うかを、人が確かめやすいはずです。

事例シートには、使った生成AIの製品名がありません。1

ほかに試した仕事

試す仕事は、よく起きて時間のかかるものから順に、コンサルティング会社と一緒に選びました。その結果、SNSの投稿づくり、ルームツアー動画の原稿案づくり、採用サイトの記事づくりから始めています。1

試している間に、メールの作成、翻訳、資料づくり、コラムや広報バナーにも使いました。1

課題として挙がったこと

コラボハウスの代表取締役は、設計の仕事への導入を「依然として未開拓の領域」としています。セミナーなどを受けた人の間で、理解度や使う意欲に差が出たことも、課題に挙げています。1

鮫島工業は、ChatGPTで投稿の作業時間が約半分になった

栃木県日光市の鮫島工業は、不動産・建築・リフォームを手がける建設会社です。広報担当は1人で、SNSの投稿のほか、ウェブサイトの更新や電話対応も受け持っています。3

投稿に使うキャラクターのイラストと文案づくりに、時間がかかっていました。3

いまは、InstagramとXの投稿のネタ出しと文章づくり、自社キャラクター「サメ」のイラスト案づくりまで、ChatGPTでこなしています。

投稿のテーマごとに、ChatGPTの「プロジェクト」(話題ごとに分けて使う機能)を分け、アイコンで見分けています。3

結果は、「作業時間が従来の約半分に削減され、投稿頻度と質を両立」と書かれています。「いいね」やインプレッション数にも効果が出たとありますが、数字は出ていません。3

この事例は、生成AIの研修や導入支援を扱うデジライズが、自社のサイトに載せたものです。見出しには「生成AI導入研修の効果」とあります。3

この数字から言えること

確かめたいことコラボハウス鮫島工業
短縮の中身1件30分が5分投稿の作業時間が約半分
測った人・期間・件数書かれていない書かれていない
数字の出どころ愛媛県の事例シートデジライズのサイト
使った生成AI製品名は書かれていないChatGPT

コラボハウスはフォロワー、鮫島工業は「いいね」が増えたとあるだけです。問い合わせや売上の数字は、どちらにもありません。13

愛媛県の手引きは、測る方法の案として、導入の前と後で平均の作業時間を比べることを挙げています。目標の例として、「広報業務の1件あたりの作業時間を○%削減し、発信頻度を○%向上させる」も載っています。2

コラボハウスは、県の事業で、コンサルティング会社の支援を受けています。会社と一緒にセミナーとワークショップを開き、生成AIを使う仕事を選ぶところから進めました。支援がなくても同じだけ縮むかは、事例からは分かりません。1

投稿文づくりを楽にする3つのやり方

やり方向いているとき残る手間
ChatGPTなどに下書きを頼む(コラボハウスは過去の投稿を手本に、鮫島工業はネタ出しから)投稿を書く人がいて、まず1回試したいとき毎回の指示と、最後に直す手間
県や商工団体の支援を受けて、使う仕事から選ぶ(コラボハウスの形)何に使えばよいか決められないとき申し込みの手間と、支援を受ける間の負担
投稿文づくりを、外部の人やサービスに任せる書く時間そのものが取れないとき任せる範囲と、最後に確かめる人を決める手間

コラボハウスが受けた支援が、いまも同じ形で受けられるかは分かりません。御社の所在地の県や、商工会議所・商工会のページで確かめてください。

当サイトのAI秘書は、投稿文の作成と予約投稿を、内容を確かめてもらってから実行する仕事として引き受けています。範囲はAI秘書の集客・発信に載せています。

関連する記事は、工務店のAI活用と、建設業のAI活用です。

試す前に確かめること

確かめること理由
いまの投稿1件に、何分かかっているか愛媛県の手引きは、導入前後の平均作業時間を比べる測り方を、案として挙げている2
AIに入れてはいけない情報を決めたか手引きは、氏名・連絡先・住所などの個人情報や、顧客情報を入れないルールを例に挙げている2
最後に直して、出してよいか決める人は誰かコラボハウスでは担当者が最後に直す1。手引きは、生成AIの回答を参考にとどめ、最終的な判断は使う人がするとしている2

お客様の情報を入れてしまったときの対応は、生成AIへの個人情報の入力にまとめています。

手引きは、生成物が既存の著作物に似ていないかを確かめることも、ルールの例に挙げています。2

まずは、いまの投稿を1件書くのに何分かかっているかを、1週間測ってみてください。

出典

  1. 愛媛県「生成AI活用 広報業務の効率化によるマーケティング強化(株式会社コラボハウス)」事例シート(ポストコロナ経営力強化支援事業・公開日の記載なし)(参照 2026-10-27)
  2. 愛媛県「令和6年度ポストコロナ経営力強化支援事業 プッシュ型支援 生成AI導入の進め方の手引」(令和7年3月)(参照 2026-10-27)
  3. デジライズ「投稿作業時間を50%カット!ChatGPTが支えるリフォーム会社のSNS改革(株式会社鮫島工業)」(2025年11月27日)(参照 2026-10-27)