Gemini 4 Carbon発表、企業や一般の利用者が使える時期は未定
悠 Yu NiiboriAIエンジニアプロフィール
出典 7件

要点
対象:Gemini 4 Argonを仕事で使う職場
- Geminiアプリで使える時期は未定
- Artificial Analysisの評価で1位
- APIで最初の文字まで約97秒
Googleは10月28日(米国時間)、新しいAIモデル「Gemini 4 Carbon」を発表しました。1つ前のモデルのArgonは、9月30日に発表されています。13
この記事の目次(4節)
- Carbonを使える組織と時期
- Gemini 4 ArgonとCarbonの違い
- Argonが日本で使えるまでの流れ
- Carbonが使えるようになるまでにしておくこと
Googleはまず、サイバー攻撃を防ぐ側の組織の一部にだけCarbonを提供します。開発者・企業・一般の利用者には「近いうちに」提供するとしていますが、日付は示していません。1
Carbonを使える組織と時期
Carbonは10月28日の週から、サイバー攻撃を防ぐ側の組織の一部で使えます。その後は、サイバー対策の組織向けの先行提供の制度「Fairwind Program」を通じて、Googleが認めた提携先へ段階的に広げます。1
| 対象 | 提供の時期 |
|---|
| サイバー攻撃を防ぐ側の組織の一部 | 10月28日の週から |
| Googleが認めたほかの提携先 | 段階的に |
| 開発者・企業・一般の利用者 | 未定(「できるだけ早く」) |
Geminiアプリ・Google Workspace・APIのそれぞれでいつ使えるかは、発表では触れていません。広く出す前に、利用者の声を集めて安全対策を改めるとしています。1
Fairwind Programは、政府や国のサイバーセキュリティ当局、電力・通信・金融・医療などの重要インフラ事業者、主要なITプラットフォーム企業を優先します。申し込んだ組織は、Googleが審査します。2
優先の対象には、ふだんの事務でAIを使う会社やお店は挙げられていません。
Gemini 4 ArgonとCarbonの違い
Googleは、Carbonを自社で最も高性能なモデルとし、サイバー対策と何日もかかる作業が得意だとしています。Google社内では、Carbonが大規模なプログラムの見つけにくい不具合を、何日もかけて突き止めて直したそうです。1
| 項目 | Gemini 4 Argon | Gemini 4 Carbon |
|---|
| 発表(米国時間) | 9月30日 | 10月28日 |
| 最初の提供先 | サイバー攻撃を防ぐ側の組織 | サイバー攻撃を防ぐ側の組織 |
| 日本のGeminiアプリ | 10月14日から(Pro・Ultra) | 未定 |
| APIの割引価格(入力100万トークン) | 2ドル | 2ドル |
| Artificial Analysisの総合指数 | 50(52件中13位) | 59(52件中1位) |
| 最初の文字が返るまでの時間 | 約45秒 | 約97秒 |
総合指数と時間は、評価会社のArtificial Analysisが測った値です。開発者向けのAPIを使い、AIに長く考えさせる設定で測っています。Geminiアプリでも同じだけ待つかは分かりません。45
ArgonもCarbonも待ち時間が長いので、すぐ答えが要る電話やチャットの受付には向かないとみています。45
APIの料金は、割引の期間が終わると、ArgonもCarbonも入力100万トークンあたり4ドルになります。1
Vals AIの総合評価では、Carbonは2位でした。金融の評価(Vals Finance Index)では1位でした。6
Googleの社内の試験では、根拠のない記述がArgonの約半分に減りました。安全なコードを書ける割合は、Argonと比べて2倍を超えています。1
Argonが日本で使えるまでの流れ
Argonも、最初はFairwind Programを通じて、サイバー攻撃を防ぐ側の組織に向けて提供されました。Googleは次に、APIの有料の利用者と「Google AI Ultra」の加入者に広げるとしていました。3
10月14日からは、日本のGeminiアプリでも、Google AI ProとGoogle AI Ultraの加入者がArgonを使えるようになりました。7
Argonは、日本ではGoogle AI Proの加入者も使えるようになりました。Carbonは、サイバー攻撃を防ぐ側の組織の次に、どこへいつ出すかが決まっていません。
Carbonが同じ順番で広がるかについては、発表では触れていません。
Carbonが使えるようになるまでにしておくこと
時期が決まっていないので、いまのArgonの使い方を変える必要はないと考えています。
その代わり、いまArgonに頼んでいる仕事を1つ選び、指示文(プロンプト)と答えを保存しておきます。Carbonが選べるようになったら、同じ指示文で、答えの中身と最初の文字が返るまでの時間を比べます。
比べ方はGemini 4 Argonの性能の記事に書きました。
法人向けのGoogle WorkspaceでArgonを使うには、上位の契約への切り替えが要ります。詳しくはArgonの一般提供の記事にあります。
上位の契約で使えるようになる機能は、AI Expanded Accessの料金の記事にまとめました。Carbonがその契約で使えるかどうかは、まだ示されていません。
Carbonが届いた日にすぐ比べられるよう、保存する仕事を今日のうちに1つ決めておいてください。