要点

対象:いまのAIからArgonに替えるか迷う担当者

  1. 法務の項目は19.6%で満点から遠い
  2. コマンド操作では、ほかのAIが上
  3. 応答が始まるまで約47秒(第三者の測定)

Googleの比較表では、Gemini 4 Argonは業務に関わる4つのベンチマークで、比べたAIより高い数字です。ベンチマークは、AIの性能を測る共通の試験です。1

この記事の目次(5節)
  1. Gemini 4 Argonの性能の数字の出どころは3つ
  2. 業務に関わる4項目は、比べた3つのAIより高い
  3. コマンド操作とソフトウェア開発では、Argonより高いAIがある
  4. 総合指数9位を、どう読むか
  5. ふだんの資料で5件試す手順

第三者のArtificial Analysisの総合指数では、220件中9位です。3

Googleの表は、Googleが選んだ項目の結果です。Artificial Analysisは、別の総合点で順位を付けています。項目が同じではないので、並べて優劣は決められません。

そのため、性能の数字だけでは、乗り換えてよいかは決められません。ふだんの資料5件で試した結果で決めます。

Gemini 4 Argonの性能の数字の出どころは3つ

数字の出どころ何を測っているかArgonの数字
Googleの比較表Googleが選んだベンチマーク項目ごとに違う(下の表)
Artificial Analysis同社独自の総合指数(Intelligence Index)53(220件中9位)
Vals AI同社独自の総合指数(Vals Index)69.24%(28件中3位)。Googleの表では68.9%

Googleの表にあるVals Indexは、Vals AIが出した数字です。Googleが自分で測ったものではありません。2

Googleは、自社の比較表に載せる項目を自分で選んでいます。

業務に関わる4項目は、比べた3つのAIより高い

Googleの表には、知識を使う仕事を測る「Knowledge work」の分類があります。1

ベンチマークArgonGPT-6 AstraClaude Fable 5.1Claude Opus 5.5
Vals Index(総合)68.9%63.1%65.8%67.0%
AutomationBench(仕事の自動化)51.3%41.4%31.4%42.5%
Vals Finance Agent v2(金融分野の調査・分析)65.4%53.5%58.9%58.6%
Harvey's Legal Agent Benchmark(法務)19.6%5.4%6.7%3.8%

4項目とも、Argonの列の値がいちばん高いです。比べているのは、この表の3つのAIだけです。

法務の項目は、Argonが19.6%で、ほかの3つより高いものの、満点からは遠い値です。この値だけで、法務の仕事を任せてよいかは判断できません。

AutomationBenchは、Zapier(業務の自動化サービスの会社)が公開している順位表の数字です(非公開の問題での結果)。残る3項目は、Vals AIが公表した結果です。2

コマンド操作とソフトウェア開発では、Argonより高いAIがある

同じ表には、Argonより高いAIがいる項目もあります。1

ベンチマークArgonArgonより高いAI
Terminal-bench 4.0(コマンド操作)57.4%Claude Opus 5.5(66.4%)、GPT-6 Astra(58.2%)、Claude Fable 5.1(57.9%)
FrontierSWE v2(ソフトウェアの開発)55.0%GPT-6 Astra(65.5%)、Claude Opus 5.5(62.3%)、Claude Fable 5.1(56.3%)
OSWorld-2.0(パソコンの画面の操作)69.2%GPT-6 Astra(72.6%)。Claudeの2つは表に数字がありません

この表のArgonの数字のうち、コマンド操作と画面の操作は、Google側の測定値です。ほかのAIの数字は、順位表や各社の公表値です。測り方がそろっていない点に注意してください。2

パソコンの画面を操作させる用途なら、OSWorld-2.0の行を見てください。

総合指数9位を、どう読むか

Artificial Analysisの総合指数は、同社が独自に出している総合点です。Googleが選んだ項目の順位とは別のものです。3

このページには、速度と費用も載っています。3

項目Argonの数字
出力の速さ1秒に約82トークン(192件中103位)
応答が始まるまで46.64秒
総合指数の問題1件あたりの費用1.62ドル(121件中82位)

トークンは、AIが文章を読み書きするときの単位です。

応答が始まるまでに、約47秒かかります。これは、時間をかけて考える設定(High)で測った値です。3

Artificial Analysisの測定では、すぐ回答が必要な用途には向きません。待ち時間をどこまで許せるかを、先に決めてください。

ふだんの資料で5件試す手順

順位表の数字だけでは、自社の資料でどうなるかは分かりません。ふだんの仕事の資料5件で、いまのAIと比べてください。

  1. 普段AIに頼んでいる仕事から、5件を選ぶ(顧客の名前や連絡先は伏せて使う)
  2. いまのAIとArgonに、同じ指示を出す
  3. 1件ごとに、手直しした回数と内容を書き留める
  4. 応答が来るまでの時間も書き留める
  5. 手直しの回数が減り、待ち時間も許せるなら乗り換える

使えるプランは、Gemini 4 Argonの一般提供の記事で読めます。

会社のアカウントの費用は、AI Expanded Accessの記事にあります。Googleの使用例は、使用例の記事で紹介しています。

出典

  1. Google DeepMind「Gemini 4 Argon」(Performance の比較表)(参照 2026-10-28)
  2. Google DeepMind「Gemini 4 Argon Model evaluation」(評価の方法)(参照 2026-10-28)
  3. Artificial Analysis「Gemini 4 Argon (High) Intelligence, Performance & Price Analysis」(参照 2026-10-28)
  4. Vals AI「Gemini 4 Argon Benchmarks, Cost and Capabilities」(参照 2026-10-28)