要点

対象:Muse Spark Openを試したい職場

  1. 社内で使うだけなら利用料はかからない
  2. 自社で動かすにはMac Studioが2台要る
  3. 日本語の性能は公表されていない

Metaは10月15日、AIモデル「Muse Spark Open」の重み(ウェイト)を公開しました。いわゆるオープンウェイトのモデルで、Hugging Faceで申請すればダウンロードできます。12

この記事の目次(5節)
  1. Muse Spark Openでできること
  2. 会社で使うときのライセンスの条件
  3. 使う3つの方法と料金
  4. 自社で動かすのに要る機材
  5. 日本語でどこまで使えるか

ライセンスの条件を守れば、会社の仕事にも無料で使えます。3

Metaは、M5 Ultra搭載のMac Studio(メモリ512GB)2台で動かせると説明しています。1 自社で機材をそろえる前なら、OpenRouterのAPIか、円建てで払える国内のサービスで手軽に試せます。

Muse Spark Openでできること

Muse Spark Openは、文章・画像・動画・音声を読み込み、文章で答えるモデルです。一度に読み込める量は100万トークンです。トークンはAIが文章を処理するときの単位で、日本語のおおむね1〜2文字にあたります。25

手順の長い作業や複雑なソフトウェア開発、何段階もの推論が得意なモデルです。1

Metaは、ほかのモデル(Qwen3.8-2.4T・GLM 5.3・Kimi K3)とベンチマークで比べています。8

ベンチマークほかのモデルと比べて
エージェントの作業(JobBench・MCP-Atlas)上回った
コーディング(Terminal-Bench 2.1など)及ばない項目があった

どれもMetaが公表した結果です。

会社で使うときのライセンスの条件

ライセンスは「Muse Model License」です。モデルが生成した文章について、Metaは権利を主張しません。3

使い方条件
社内の仕事で使う無料。売上による制限は無い
自社の製品やサービスに組み込む無料。画面・説明書・Webサイト・設定画面のどこかに「Built with Muse Spark Open」と目立つように表示する
モデルをAPIなどで外部に提供する子会社なども含めた売上が、どこかの12か月で2,000万ドルを超えた会社は、提供の前にMetaへの通知と個別の契約が要る

多くの会社に関係するのは、上の2行でしょう。ライセンスが表示を求めているのは製品やサービスで、社内だけで使う場合の扱いは書いてありません。3 製品を社外に提供するなら、表示をどこに置くか、開発部署か委託先と決めておきましょう。

ライセンスには利用ポリシー(禁止事項)が付いています。資格が要る仕事を資格なしに行う使い方は禁止です。18歳未満の利用も想定していません。3

使う3つの方法と料金

方法料金(100万トークンあたり)払い方・費用
OpenRouterのAPI入力1.25ドル・出力4.25ドルドル建て
FastMetal(国内のサービス)のチャット画面入力223.38円・出力759.48円(税別)円建ての前払い。インボイス(適格請求書)を発行
自社のMac Studioで動かす利用料は無い本体の代金

OpenRouterでは、Modal・Together・Nebiusなどの会社がこのモデルを動かしています。4 FastMetalは株式会社国際調達情報が運営し、文章と画像の入力に対応しています。5

FastMetalで資料を1回読ませたときの入力の料金を、トークンの目安から計算すると次のとおりです。

資料の長さトークンの目安入力の料金(税別)
1万字5,000〜1万約1.1〜2.2円
3万字1万5,000〜3万約3.4〜6.7円

出力の料金は別にかかります。AIは回答を書く前に、画面に出ない考える過程の文章も作ります。その分も出力に数えるので、出力の料金は回答の長さより多めになります。5

APIの費用が月にどこまで膨らむかは、トークン予算の超過は3社に1社で取り上げました。

自社で動かすのに要る機材

NVIDIAなどのGPUサーバーで動かすなら、4ビットに量子化した(縮めた)版で、GPUのメモリが700GB以上要ります。2

Mac Studio 1台のメモリは、最大512GBです。モデルは縮めた版でも約493GBあり、動かすときの作業用のメモリを足すと、1台には入りきりません。

そこでAppleは、M5 Ultra搭載のMac Studioを何台かつないで動かす方法を公開しました。6

台数(Appleの測定)生成速度(1秒あたり)
2台約25トークン
4台約37トークン

M5 Ultra搭載のMac Studioは、949,800円からです(メモリ96GBの構成)。7 メモリを512GBにした値段は、Appleの購入ページで構成を選ぶと分かります。

社外に出せない資料をAIに読ませたいだけなら、小さい日本語のモデルで足りることもあります。GPU1枚で動く例は、ELYZAが無料で公開した日本語LLMで紹介しています。

日本語でどこまで使えるか

モデルカードには、100を超える言語のデータで学習したとあります。ただし、Metaは日本語の性能を公表していません。得意な言語から外れると、性能が下がることがあるとも書いています。2

  1. 社外に出してよい書類を1つ選びます(公開済みの案内文など)。
  2. FastMetalかOpenRouterで書類を読ませ、いま使っているAIと同じ指示を出します。
  3. 答えの日本語が自然か、抜けている項目が無いかを、いまのAIの答えと並べて見ます。

社外のサービスに書類をアップロードする前に確かめることは、IPAが挙げる5つの対策にまとめています。

出典

  1. Meta「Muse Spark Open」(2026年10月15日)(参照 2026-10-17)
  2. Hugging Face「meta-models/Muse-Spark-Open-816B-A42B」モデルカード(参照 2026-10-17)
  3. Meta「Muse Model License」(Muse Spark Open・2026年10月15日)(参照 2026-10-17)
  4. OpenRouter「Meta: Muse Spark Open」の提供会社と料金の一覧(参照 2026-10-17)
  5. 国際調達情報「FastMetal、Meta社のオープンウェイトモデル『Muse Spark Open』を提供開始」(PR TIMES・2026年10月16日)(参照 2026-10-17)
  6. Apple Machine Learning Research「MLXでMac Studioを複数台つないで動かす推論」(2026年10月15日)(参照 2026-10-17)
  7. PC Watch「M5 Max/Ultraの『Mac Studio』登場。最大512GBメモリ搭載」(2026年8月26日)(参照 2026-10-17)
  8. PC Watch「Meta、最高性能うたう米オープンウェイト『Muse Spark Open』を公開」(2026年10月16日)(参照 2026-10-17)