要点

対象:Claude Enterpriseを管理する人

  1. レポートは初期設定でオフ、月10件まで無料
  2. アンケートの標準の質問は4つ
  3. 予算は先に使い切った方で止まる

Claude Enterpriseの管理者は、AIの費用と使われ方を見て、費用対効果を判断する材料を集められるようになりました。Anthropicが米国時間の10月28日に、3つの機能の一般提供を始めたためです。1

この記事の目次(6節)
  1. 3つの機能は、受け持ちが違う
  2. Smart reportsで、費用の使い道を業務ごとに見る
  3. アンケートは、使う人の実感を集める
  4. グループ予算は、個人の上限と並べて使う
  5. Enterpriseでない会社も参考にできる点
  6. 使い始める前の確認

3つはSmart reports、In-app surveys、Pooled group budgetsです。国内では、ITmedia エンタープライズが10月31日に、AIの費用対効果が分からない問題への機能として取り上げました。13

3つの機能は、受け持ちが違う

3つの機能は、管理者が使います。1

機能管理者がすることできること
Smart reports期間・チーム・製品を選んでレポートを作る業務の種類ごとの費用、成果物、うまくいかなかった点を見る
In-app surveys質問を決めて、使う人に配る作業の時間がどう変わったか、役に立った使い方を聞く
Pooled group budgetsグループに月の予算を1つ決める使用率の通知を受け、上限で利用を止める
CLAUDE ENTERPRISE Smart reports 会話の一部を分析する In-app surveys 返答の後に質問する Pooled group budgets グループに月の予算を渡す 費用と作業 作業の種類ごとの費用 成果物とつまずき 使う人の実感 時間がどう変わったか 表計算に書き出せる 月の上限 50・75・95・100%で通知 先に尽きた方で止まる 3つとも、管理者が使う機能です
管理者が使う3つの機能の受け持ちです。Smart reportsは費用と業務の内訳を、アンケートは使う人の実感を、グループ予算は月の上限を受け持ちます。

Smart reportsで、費用の使い道を業務ごとに見る

管理者が期間と製品を選ぶと、Claudeが会話の一部を分析します。業務の種類ごとに分けて、費用や成果物、うまくいかなかった点を示します。12

見られる項目

  • 業務の種類ごとの回数と費用
  • 作られた成果物と、作業の結果
  • よくある失敗(コネクタが無い、ツールの失敗、やり直し)
  • 費用が大きかった作業
  • 繰り返している手順(スキルにする案つき)12

作る手順

Smart reportsは、初期設定ではオフです。オーナーがオンにすると、管理者(とオーナー)が作れます。2

  1. オーナーが「Organization settings」の「Capabilities」を開き、Analyticsの「Smart reports」をオンにします
  2. 管理者が「Analytics」の「Smart reports」を開き、「New report」を押します
  3. 名前を入れ、チーム・期間・製品を選びます。期間は直近28日までです
  4. 分析に使う会話の数を確かめて、「Create report」を押します
  5. 完成するとメールが届きます。通常は数時間かかります

作成の数と、使えない構成

項目内容
作成の数組織ごとに月10件まで無料
使えない構成顧客管理の暗号鍵、HIPAA構成、自社契約のクラウド上で推論を動かす構成

健康・労働組合の活動・政治や宗教上の考えなどの話題の会話は、レポートの集計にだけ使われます。個別の会話の要約や名前は出ません。2

名前の表示は、オーナーが設定でオンにしたときだけできます。表示するたびに記録が残ります。2

個人の業績評価や雇用の判断に使うものではない、とAnthropicは説明しています。1

アンケートは、使う人の実感を集める

Claudeが返答した後に、短いカードで質問が出ます。標準の質問は4つで、次の内容を聞きます。1

  1. 最近いちばん価値があった仕事は何か
  2. その仕事にかかる時間が、Claudeでどう変わったか
  3. 同僚にまねしてほしい使い方は何か
  4. Claudeが使えなくなったとき、最初に支障が出ることは何か

管理者は、質問を変えたり消したりできます。配る相手と、表示する時期と場所も決められます。1

回答は届くそばから一覧に出て、スプレッドシートに書き出せます。組織が全データに一律の保存期間を決めている場合は、質問と回答もその期間で削除されます。1

グループ予算は、個人の上限と並べて使う

グループ予算は、グループに月の予算を1つ割り当て、メンバーで分け合う仕組みです。1

個人の上限は、そのまま残ります。1回の利用は、グループの予算と本人の上限の両方に数えられます。1

状況結果
どちらにも残りがある使える
グループの予算を使い切った本人の上限が残っていても止まる
本人の上限に達したグループの予算が残っていても止まる

予算の設定では、直近の使用量から金額の案が示されます。使用率が上がると、請求の権限を持つ管理者にメールが届きます。1

予算の使用率通知
50%、75%、95%、100%段ごとにメールが届く

使う人は、Claudeの中から予算の追加を依頼できます。依頼は管理者に届き、管理者が確認します。1

Enterpriseでない会社も参考にできる点

Smart reportsは、Enterpriseのプランだけで使えます。2

費用の内訳を見ること、使う人に聞くこと、上限を決めること。この3つの考え方は、どの会社でも使えると考えています。標準の4つの質問は、社内アンケートにも使えます。

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使い始める前の確認

契約済みの会社も検討中の会社も、次を確認します。

  1. プランがEnterpriseかを、契約窓口で確かめます
  2. 暗号鍵・HIPAA・自社契約のクラウドの構成に当たらないかを、社内の契約・システムの担当者に聞きます
  3. Smart reportsをオンにする人(オーナー)を決めます
  4. 個人の評価に使わない社内のルールを決めます
  5. 月10件を超える分の扱いを、担当の営業に聞きます

まず確かめるのは、いまのプランがEnterpriseかどうかです。

出典

  1. Claude「Smart reports, surveys, and pooled group budgets for Claude Enterprise」(2026年10月28日)(参照 2026-11-01)
  2. Claudeヘルプセンター「Get started with smart reports」(参照 2026-11-01)
  3. ITmedia エンタープライズ「AIの『費用対効果が分からない』問題、解決へ? Claude Enterprise搭載の『3つの新機能』」(2026年10月31日)(参照 2026-11-01)