Claude Enterpriseの新機能3つで、費用対効果を管理者が確かめられる
悠 Yu NiiboriAIエンジニアプロフィール
出典 3件

要点
対象:Claude Enterpriseを管理する人
- レポートは初期設定でオフ、月10件まで無料
- アンケートの標準の質問は4つ
- 予算は先に使い切った方で止まる
Claude Enterpriseの管理者は、AIの費用と使われ方を見て、費用対効果を判断する材料を集められるようになりました。Anthropicが米国時間の10月28日に、3つの機能の一般提供を始めたためです。1
この記事の目次(6節)
- 3つの機能は、受け持ちが違う
- Smart reportsで、費用の使い道を業務ごとに見る
- アンケートは、使う人の実感を集める
- グループ予算は、個人の上限と並べて使う
- Enterpriseでない会社も参考にできる点
- 使い始める前の確認
3つはSmart reports、In-app surveys、Pooled group budgetsです。国内では、ITmedia エンタープライズが10月31日に、AIの費用対効果が分からない問題への機能として取り上げました。13
3つの機能は、受け持ちが違う
3つの機能は、管理者が使います。1
| 機能 | 管理者がすること | できること |
|---|
| Smart reports | 期間・チーム・製品を選んでレポートを作る | 業務の種類ごとの費用、成果物、うまくいかなかった点を見る |
| In-app surveys | 質問を決めて、使う人に配る | 作業の時間がどう変わったか、役に立った使い方を聞く |
| Pooled group budgets | グループに月の予算を1つ決める | 使用率の通知を受け、上限で利用を止める |
管理者が使う3つの機能の受け持ちです。Smart reportsは費用と業務の内訳を、アンケートは使う人の実感を、グループ予算は月の上限を受け持ちます。
Smart reportsで、費用の使い道を業務ごとに見る
管理者が期間と製品を選ぶと、Claudeが会話の一部を分析します。業務の種類ごとに分けて、費用や成果物、うまくいかなかった点を示します。12
見られる項目
- 業務の種類ごとの回数と費用
- 作られた成果物と、作業の結果
- よくある失敗(コネクタが無い、ツールの失敗、やり直し)
- 費用が大きかった作業
- 繰り返している手順(スキルにする案つき)12
作る手順
Smart reportsは、初期設定ではオフです。オーナーがオンにすると、管理者(とオーナー)が作れます。2
- オーナーが「Organization settings」の「Capabilities」を開き、Analyticsの「Smart reports」をオンにします
- 管理者が「Analytics」の「Smart reports」を開き、「New report」を押します
- 名前を入れ、チーム・期間・製品を選びます。期間は直近28日までです
- 分析に使う会話の数を確かめて、「Create report」を押します
- 完成するとメールが届きます。通常は数時間かかります
作成の数と、使えない構成
| 項目 | 内容 |
|---|
| 作成の数 | 組織ごとに月10件まで無料 |
| 使えない構成 | 顧客管理の暗号鍵、HIPAA構成、自社契約のクラウド上で推論を動かす構成 |
健康・労働組合の活動・政治や宗教上の考えなどの話題の会話は、レポートの集計にだけ使われます。個別の会話の要約や名前は出ません。2
名前の表示は、オーナーが設定でオンにしたときだけできます。表示するたびに記録が残ります。2
個人の業績評価や雇用の判断に使うものではない、とAnthropicは説明しています。1
アンケートは、使う人の実感を集める
Claudeが返答した後に、短いカードで質問が出ます。標準の質問は4つで、次の内容を聞きます。1
- 最近いちばん価値があった仕事は何か
- その仕事にかかる時間が、Claudeでどう変わったか
- 同僚にまねしてほしい使い方は何か
- Claudeが使えなくなったとき、最初に支障が出ることは何か
管理者は、質問を変えたり消したりできます。配る相手と、表示する時期と場所も決められます。1
回答は届くそばから一覧に出て、スプレッドシートに書き出せます。組織が全データに一律の保存期間を決めている場合は、質問と回答もその期間で削除されます。1
グループ予算は、個人の上限と並べて使う
グループ予算は、グループに月の予算を1つ割り当て、メンバーで分け合う仕組みです。1
個人の上限は、そのまま残ります。1回の利用は、グループの予算と本人の上限の両方に数えられます。1
| 状況 | 結果 |
|---|
| どちらにも残りがある | 使える |
| グループの予算を使い切った | 本人の上限が残っていても止まる |
| 本人の上限に達した | グループの予算が残っていても止まる |
予算の設定では、直近の使用量から金額の案が示されます。使用率が上がると、請求の権限を持つ管理者にメールが届きます。1
| 予算の使用率 | 通知 |
|---|
| 50%、75%、95%、100% | 段ごとにメールが届く |
使う人は、Claudeの中から予算の追加を依頼できます。依頼は管理者に届き、管理者が確認します。1
Enterpriseでない会社も参考にできる点
Smart reportsは、Enterpriseのプランだけで使えます。2
費用の内訳を見ること、使う人に聞くこと、上限を決めること。この3つの考え方は、どの会社でも使えると考えています。標準の4つの質問は、社内アンケートにも使えます。
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使い始める前の確認
契約済みの会社も検討中の会社も、次を確認します。
- プランがEnterpriseかを、契約窓口で確かめます
- 暗号鍵・HIPAA・自社契約のクラウドの構成に当たらないかを、社内の契約・システムの担当者に聞きます
- Smart reportsをオンにする人(オーナー)を決めます
- 個人の評価に使わない社内のルールを決めます
- 月10件を超える分の扱いを、担当の営業に聞きます
まず確かめるのは、いまのプランがEnterpriseかどうかです。