AI社員の作り方を調べると、「CLAUDE.md に役割を書いて、スキルに手順を書けば完成」という説明をよく見かけます。

この記事の目次(4節)
  1. Claude CodeのAI社員は、3つのファイルでできている
  2. 問い合わせ担当のAI社員を作ると、最初の2回は許可で止まった
  3. このサイトのAI社員も、仕事ごとに書ける場所を決めている
  4. どこまで任せるかは、無料AI業務診断で一緒に決められる

じゃあ本当にそれで働くのか。このサイトで問い合わせ担当のAI社員を1人作って動かすと、最初の2回は仕事をしてくれませんでした。止めていたのは CLAUDE.md に書いた役割ではなく、許可の設定のほうだったんです。

Claude CodeのAI社員は、3つのファイルでできている

書くファイルは3つです。役割と決まりは CLAUDE.md、仕事の手順はスキル、使ってよいツールは許可の設定に書きます。

CLAUDE.md は、作業フォルダに置く業務の説明書のようなファイルです。入社の日に渡すあれですね。

Claude Code は、会話を始めるたびにこれを読みます。ただし、書いた中身はAIが判断の材料として読むもので、書いたとおりに守らせる設定ではありません。

1つの CLAUDE.md は200行以下に収めるのが目安です。長いほど読む量が増え、守られにくくなるからです。

スキルは、SKILL.md に書いた仕事の手順です。/名前 と打てば呼べて、本文は使われるときにだけ読み込まれます。

3つ目の許可の設定は .claude/settings.json に書き、ツールごとに「聞かずに使ってよい」「聞く」「使わせない」を決めます。

たとえば「ファイルの書き込みは使ってよい」と「このフォルダへの書き込みは使わせない」を両方書くと、そのフォルダでは「使わせない」が先に効きます。

THREE FILES, ONE JOB 01 CLAUDE.md(役割と決まり) 会話の始めに読まれる。強制はしない 02 スキル SKILL.md(仕事の手順) 呼んだときに読まれる 03 許可の設定(どのツールをどこまで) 操作そのものを止める 届いた問い合わせ AI社員が読む drafts に下書きを書く 送るのは人 このサイトで試すと(2026年11月7日・2.1.319) 初めてのフォルダ → 設定ファイルの許可は無視 Write(drafts/**) → 効かない Edit(./drafts/**) → 書けた
CLAUDE.md とスキルは読ませるもので、操作そのものを止めるのは許可の設定です。試すと、許可の書き方ひとつで下書きが書けるかどうかが変わりました。

人が見ていない時間に任せるなら、claude -p で対話の画面を開かずに動かせます。決まった時刻に動かすなら、Anthropic のクラウドで動くスケジュールタスク(旧称ルーティン)が使えます。

問い合わせ担当のAI社員を作ると、最初の2回は許可で止まった

2026年11月7日に、この記事を書いている作業環境で試しました。Claude Code のバージョンは2.1.319です。

架空の工務店の問い合わせ担当として、CLAUDE.md に決まりを5つ書きました。仕事は返信の下書きを書くことだけで、メールは送りません。料金と工期の数字は書かず、確認が要る点は最後に並べます。長さは300字まで、の5つです。

試しに渡した問い合わせは1通です。浴室をユニットバスに替えたい、いくらかかって12月中に終わるか、という内容でした。

1回目は、設定ファイルの許可が無視された

許可の設定には、下書きのフォルダへの書き込みを許す行を入れておきました。ところが1回目、AI社員は下書きを書けませんでした。

画面には「this workspace has not been trusted」と出ていたんです。このフォルダはまだ信頼されていない、という意味です。

公式の文書によると、プロジェクトの設定ファイルに書いた許可は、人がそのフォルダを信頼すると選ぶまで使われません。

この「信頼しますか」の確認は、Claude Code をふつうに開いて話しかける画面でしか出ません。人が見ずに動かす claude -p では出ないので、許可が無いまま動いたわけです。

いや、書いたはずの許可が効いていないの、地味に怖いですよね。

このときのAI社員の返事が、ちょっとおもしろいんです。「書き込みの許可が下りませんでした。Bash など別の方法で書き込むことはしていません」と、抜け道を探さずに止まって報告してきました。

2回目は、許可の書き方が違っていた

次は、起動するときに --allowedTools "Write(drafts/**)" で書き込みを許可しました。それでも書けません。

公式の文書には、Write(...) にパスを書いたルールは、エラーにはならないのに効かない、と書かれています。ファイルの書き込みを許すなら Edit(...) で書くのが正解でした。

3回目に Edit(./drafts/**) で許可すると、約10秒で下書きができました。

下書きには料金と工期の数字が無く、代わりに「担当の山田から改めてご連絡します」の一文が入っていました。最後には、連絡先・見積もりの希望日時・浴室の広さや工法を、確認が要る点として並べていました。

送信を頼むと、ツールを使わずに断った

4回目は、下書きを curl で送って、と頼みました。AI社員はツールを1つも使わずに「送信はしません」と答え、メールを送るのは担当の山田さんだ、と続けました。

CLAUDE.md に書いたとおりの返事です。ただ、CLAUDE.md は読ませるもので、鍵ではありません。止めたい操作は、文で頼むより許可の設定で塞いでおくほうが確実だと考えています。

送らない決まりを消しても送らず、下書きの穴まで指摘した

5回目は、CLAUDE.md から「メールは送らない」の行を消して、同じことを頼みました。それでもAI社員は、仕事は下書きを書くことだけ、という行を理由に送りませんでした。

さらに、下書きの最後に並べた確認が要る点は社内向けのメモなので、そのまま送ると相手に届いてしまう、と指摘してきたんです。これ、実務だと本当にありがたい一言です。

人が送る前提でも、確認が要る点のメモは下書きと別のファイルに分けておくのが安心です。

6回目に curl の実行だけを頼むと、許可が無いので弾かれ、AI社員は同じコマンドを繰り返さずに止まりました。

このサイトのAI社員も、仕事ごとに書ける場所を決めている

このサイトの記事も、Claude Code のスケジュールタスクで動くAI社員が書いて公開しています。詳しくは記事を1日8回書かせて公開する仕組みにまとめました。

2026年9月16日に初めて動かしたときは、作業に使うリポジトリ(記事やコードの置き場)が付かないまま、スケジュールタスクを作ってしまっていました。そのため、AI社員はリポジトリを手元に写す操作の許可を待ったまま止まりました。

人の返事を待つあいだ、AI社員の仕事は進みません。

このサイトでは、仕事ごとに書き込める場所を1つのファイルにまとめています。数えると、記事の書き手や営業先探しなど7つの仕事の欄がありました。記事の書き手が書けるのは、記事や原稿を置く content フォルダと、画像の置き場だけです。

許可の設定では、聞かずに使ってよいコマンドの決まりが58あります。多くは「このコマンドなら後ろに何を付けてもよい」という形です。

使わせない型は5つで、強制の上書きや全部の削除です。毎回聞く型は2つだけで、変更を取り込むマージと、出した変更の提案(プルリクエスト)を閉じる操作でした。

スキルとサブエージェントの使い分けはサブエージェントとスキルの違いにまとめています。

自分で組む時間が無いなら、このサイトのAI秘書に任せる手もあります。個別の問い合わせへの返信を、人の確認つきで引き受けています(AI秘書の顧客対応)。

どこまで任せるかは、無料AI業務診断で一緒に決められる

AI社員の役割はすぐに書けても、どの操作を聞かずに任せ、どこで人が確かめるかは迷いやすいところです。

問い合わせなら、下書きまでは任せて、送るのは人という分け方ができます。問い合わせ対応の自動化でも、同じ線を引きました。

自社のどの仕事を、どこまでAI社員に任せられるかは、無料AI業務診断(30分のオンライン相談)で整理できます。相談のページから申し込めます。

新しい社員にだって、最初に決めるのは仕事の範囲と、合鍵をどこまで渡すかですよね。

Source:

  1. Claude Code Docs「Claude があなたのプロジェクトを記憶する方法」(参照 2026-11-07)
  2. Claude Code Docs「Claude をスキルで拡張する」(参照 2026-11-07)
  3. Claude Code Docs「権限を設定する」(参照 2026-11-07)
  4. Claude Code Docs「Claude Code をプログラムで実行する」(参照 2026-11-07)
  5. Claude Code Docs「スケジュールタスクで作業を自動化する」(参照 2026-11-07)