要点

対象:Workspaceを管理する総務の担当者

  1. 料金と一般提供の時期は未公表
  2. 専用のアカウントで同僚として働かせられる
  3. 部署のグループへの共有を確かめる(筆者)

Google Cloudが発表したAIエージェントは、専用のメールアドレスを持ち、社内の名簿にも載せられます。読めるのはエージェントに共有した資料だけで、その範囲はいまの共有の設定で決まります。

この記事の目次(5節)
  1. 1つのエージェントで幅広い仕事をこなす
  2. 同僚として働く使い方
  3. AIの利用料に上限を設けられる
  4. 料金と一般提供の時期は未公表
  5. 使えるようになる前に見直せること

Google Cloudは10月8日(米国時間)、イベント「Gemini at Work 2026」で、仕事用のAIエージェント「Gemini agent」を発表しました。1

日本で使えるようになる時期は、まだ分かりません。それでも筆者は、共有の設定は先に見直しておけると考えます。

1つのエージェントで幅広い仕事をこなす

質問への回答から画像づくり、プログラムまで

Gemini agentは、質問への回答、資料づくりなどの頭を使う仕事、画像などの作成、プログラムを書いて実行することまで、1つのエージェントでこなします。同社は、細かい手順を指示するのではなく、目的を伝えて任せる使い方を打ち出しています。1

AIのモデルは、現時点では、Googleの「Gemini」と米Anthropic(アンソロピック)の「Claude」を使い分けます。ほかのモデルにも広げる予定です。13

エージェントはGoogleのクラウドで動くので、数時間から数日かかる仕事も、パソコンを閉じたまま進みます。日時を指定して実行したり、決めた出来事をきっかけに自動で始めたりもできます。1

GmailやSlackからも呼び出せる

使える場所として、Webブラウザー、スマートフォン、WindowsとMacが挙がっています。Google Workspace、Microsoft 365、Slackなどからも呼び出せます。1

米ニュースサイトの9to5Googleによると、Gmail、Googleドキュメント、スプレッドシート、スライド、Google Chatでは、「@Gemini」と入力すれば呼び出せます。2

同社は例として、来週の会議の日程調整を頼む場面を挙げました。いつもの顔ぶれなら、出席者の名前やメールアドレスを1つも伝えなくて済むとしています。1

同僚として働く使い方

専用のメールアドレスと名簿への登録

Workspaceでは、エージェントを同僚のように働かせる使い方もできます。この記事では、これを同僚エージェントと呼びます。1

同僚エージェントは専用のWorkspaceアカウントを持ち、メールアドレス、カレンダー、Googleドライブを使えます。社内の名簿(ディレクトリ)にも載ります。1

作業は、頼んだ人のアカウントを借りずに、専用のアカウントで進めます。読めるのは、エージェントに共有した資料だけです。その範囲には、チームでいま使っている共有の設定やグループの構成がそのまま当てはまります。1

最小限の権限と操作の記録

エージェントには、仕事に必要な最小限の権限だけを与えます。その権限は、会社の管理者が承認する仕組みです。1

エージェントの操作はすべて、社員の操作と区別して記録されます。1

ただ、アカウントを誰がどう発行するのか、ライセンスが要るのか、承認や記録をどの画面で扱うのかは、発表には書かれていませんでした。

AIの利用料に上限を設けられる

同社は、Google Cloudの請求の画面(Cloud Billing コンソール)で、プロジェクトごとにAIの利用料の上限を設定できる機能も発表しました。上限に達するとエージェントは止まり、ボタン1つで再開できます。1

Google Cloudの請求の画面を使っていない会社に、この機能がどう関わるのかは、発表からは分かりませんでした。

料金と一般提供の時期は未公表

いまは、限られた企業だけが試している段階(プライベートプレビュー)です。Workspaceの Business・Enterprise の一部のプランで、近く提供を広げるとされています。2

ただ、料金や一般提供の時期は示されていません。3 日本で提供するかどうかの記載も、同社のブログには見当たりませんでした(10月9日時点)。1

対象のプラン名も示されていません。なお、Gemini agentとは別の話として、いちばん安いBusiness Starterでは、いまもGoogleドキュメントやスプレッドシートの中でGeminiの機能を使えません。4

使えるようになる前に見直せること

部署のグループに共有した資料を点検する

筆者は、同僚エージェントを部署のグループに入れれば、そのグループに共有した資料はすべて読めるようになるとみています。共有の設定やグループの構成がそのまま当てはまる、という説明だからです。

人事や給与の資料が、部署のグループに共有されたままになっていないかを、いまのうちに確かめておきましょう。

管理者が確かめる設定は、会社のGeminiに「ノートブック」 社内資料を入れる前に管理者が確かめる4つの設定にまとめました。

止まったときの担当を決める

上限を設定すれば、エージェントは上限で止まります。止まったことに誰が気づき、誰が再開を決めるのかを、あらかじめ決めておく必要があります。

このサイトでは、振り返った5回のうち3回でAIの仕事が止まり、原因はどれも記事の文章の外でした(2026年10月8日時点)。詳しくはAIエージェントの運用で人に残す仕事は、文章を直すよりAIが止まったと気づくことで取り上げています。

いま使える機能から試す

Gemini agentを待たなくても、いまのGeminiアプリでGoogleカレンダーの予定を作ることはできます。詳しくはAI秘書のスケジュール管理、GeminiとCopilotで頼める範囲と相手への知らせで取り上げています。

Microsoft 365の似た仕組みは、Copilot Coworkの使い方、定型業務を任せる前に承認と利用者の範囲を決めるにあります。

新しい社員を迎えるときと同じように、エージェントにどの資料を見せるかを、先に決めておきましょう。

出典

  1. Google Cloud「Welcome to Gemini at Work 2026: Introducing the Gemini agent」(2026年10月8日)(参照 2026-10-09)
  2. 9to5Google「Google Cloud announces 'Gemini agent' as 'universal agent for work'」(2026年10月8日)(参照 2026-10-09)
  3. ビジネス+IT「グーグル・クラウド、汎用AIエージェント「Gemini agent」発表 Claudeも使い分け」(2026年10月8日)(参照 2026-10-09)
  4. Google Workspace「料金プラン」(参照 2026-10-09)

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