要点
対象:ChatGPTの無料プランを仕事で使う人
- 無料はGPT-6 Luna、Plus以上はSol
- 考える深さの段階もプランで違う
- 計算ツールの答えは手計算で確かめる(筆者)
ITmedia NEWSは8日、「ChatGPT、無料版を含む全ユーザーに『GPT-6』」で始まる見出しで報じました。5
ところが、日本時間8日の正午すぎの時点で、OpenAIのヘルプセンターでは、無料プランとGoプランのモデルは、まだこれまでの「GPT-5.6 Luna」となっていました。3
OpenAIの発表は米国時間の7日で、無料プランとGoへの提供は翌8日から順次としています。12 日本時間8日の正午すぎは、米国ではまだ7日の夜で、無料プランへの提供は始まる前だったとみられます。
順次の提供なので、無料プランの画面にGPT-6が届く日は、アカウントによって違うことがあります。届くと、答えに図や計算ツールが入ることもあります。13
ただ、無料プランと、Plusなどの有料プランでは、同じ「GPT-6」でも使われるモデルが違います。筆者は、無料プランで試した結果だけで、有料プランに切り替えるかを決めないほうがよいと考えます。
無料プランとGoはGPT-6 Luna、Plus以上はGPT-6 Sol
ふだんの会話の画面(Chat)で使われるモデルは、プランで分かれます。12 Goは、月額1,400円の有料プランです。7
| プラン | 使われるモデル | 提供開始日(米国時間・順次) |
|---|---|---|
| 無料プラン・Go | GPT-6 Luna | 10月8日 |
| Plus・Proプラン・Business | GPT-6 Sol | 10月7日 |
| Enterprise | GPT-6 Sol | 10月7日(管理者の設定しだい) |
OpenAIは、GPT-6 SolとGPT-6 Lunaを、どちらもふだんの会話向けに調整したモデルと説明しています。1 有料プランの一部では、最上位の段階の「Pro」を選ぶと、別のGPT-6 Astraが使われます。3
考える深さの段階も違う
Plus以上の有料プランでは、モデルの選択欄のつまみ(Thinking)で、考える深さを選べます。3
Proプラン・Business・EnterpriseはInstant(すぐ答える)からExtra High、最上位の「Pro」まで、PlusはHighまでです。3
無料プランとGoには、Medium・High・Extra Highの段階がありません。難しい質問には「Think」を選べますが、ヘルプセンターは8日の時点で、ThinkをGPT-5.6 Lunaで動くものとしていました。3
無料プランで使える回数
ヘルプセンターによると、無料プランとGoでは、通常の文字だけのチャットに回数の上限がありません。ただし、不正利用を防ぐための制限はかかります。3
ファイルのアップロード、画像の生成、音声、データ分析などには、別に上限があります。3
WorkとCodexのモデルは変わらない
ChatGPTには、Chatとは別に、手順の多い作業を任せるWorkとCodexもあります。6 この2つで使われるGPT-6 SolとLunaは、9月に公開された版のままで、今回は変わりません。14
インテリジェントUIでできること
GPT-6と同時に、「インテリジェントUI(Intelligent UI)」も始まりました。答えに、図やグラフ、タップできるボタン、入力フォームを組み込む機能で、無料プランにも順次届きます。1
見せ方はモデルが質問に合わせて選び、比べる質問なら並べて見せる、仕組みの説明なら操作できる図を使う、といった例が挙がっています。文章だけで足りると判断すれば、文章で答えます。12
割り勘や、貯金がどう増えるかを試す計算ツールも、頼めばその場で作れます。1
スマホのアプリで使うには、最新版への更新が必要です。macOSとWindowsの古いデスクトップアプリでは使えません。最上位の「Pro」の段階でも使えません。23
図を減らしたいとき
ウェブ版の設定で「Layout and visuals」(英語の表示名)をオフにすると、図などの表示を減らせます。ただし、すべてが文章だけになるわけではありません。3
発表の数字から言えること
GPT-6は、考えながら先に答えを書き始め、あとから書き足せます。2
OpenAIによると、ウェブ検索が要る質問では、GPT-6 InstantはGPT-5.6 Instantより平均44%早く答え始めます。1
事実の誤りについて、システムカード(安全性の報告書)は、8月公開のGPT-5.6より、ほぼすべての指標で大きく改善したとしています。4
例外は1つで、事実をたくさん問う質問への答えを、含まれる主張1つずつで数えた誤りの割合です。ここは大きな改善とはされていません。4
これらの試験は、誤りやすい難しい質問を集めたもので、ふだんの使い方での誤りの多さは表さないとしています。4 筆者は、事実の多い調べものの答えは、これまでどおり出典を確かめたほうがよいとみています。
発表とヘルプセンターからは、GPT-6 SolとLunaの性能の差、44%という数字がLunaにも当てはまるか、無料プランの上限がGPT-6 Lunaでも同じかは分かりませんでした。
この記事は、発表とヘルプセンターの記載だけをもとに書いています。
仕事で試す前に確かめること
OpenAIは、モデルが画面の見せ方を選ぶ判断には、まだ改善の余地があるとしています。1
表や計算ツールは見た目が整っているぶん、AIが仮定した数字の誤りに気づきにくいと筆者は思います。
無料プランで試すなら、答えを自分で確かめられる仕事から始めるとよいでしょう。計算ツールを作らせたら、手で計算できる1件を入れて、答えが合うかを見てください。
会社の契約で使っている場合
BusinessとEnterpriseでは、管理者がメンバーの使えるモデルを決められます。3 Enterpriseで使えるかどうかも、管理者の設定しだいです。1
Enterpriseでは、新しいモデルの選択欄が届くまで、これまでの選択欄が出ることがあります。3 「GPT-6」が見えないときは、まだ届いていないだけのこともあります。管理者の設定を確かめてください。
個人の無料プランを仕事に使っている場合
個人の無料プランを仕事に使うなら、入力した内容をAIの学習に使う設定も確認しておくと安心です。初期設定とオフにする方法は、画像流出と学習の設定の記事にまとめています。
会社が把握しないまま、社員が個人のAIを仕事に使う「シャドーAI」もあります。AIを使っていると社員が申告しやすくする工夫は、シャドーAIの記事で紹介しています。
無料で使えるモデルは、ほかのAIでも変わっています。Geminiアプリは逆に、10月9日から無料の個人アカウントで使えるモデルを軽量版だけに絞ります(Gemini無料版の記事)。
有料プランに切り替えるか迷ったら、無料プランで物足りなかった質問を書き留めておき、その質問への答えで比べてみてください。
出典
- OpenAI「GPT-6 and Intelligent UI for everyone」(2026年10月7日)(参照 2026-10-08)
- OpenAI ヘルプセンター「ChatGPT — Release Notes」(2026年10月7日の項)(参照 2026-10-08)
- OpenAI ヘルプセンター「GPT-6 and other models in ChatGPT」(参照 2026-10-08)
- OpenAI「GPT-6 Sol and GPT-6 Luna: October 2026 update」(システムカード)(参照 2026-10-08)
- ITmedia NEWS「ChatGPT、無料版を含む全ユーザーに「GPT-6」 回答内に“操作できる画面”を生成する「Intelligent UI」搭載」(2026年10月8日)(参照 2026-10-08)
- OpenAI「ChatGPT Work Overview」(参照 2026-10-08)
- Impress Watch「ChatGPTの回答はテキストからUIに 「インテリジェントUI」開始」(2026年10月8日)(参照 2026-10-08)

