要点
対象:会議の録音から議事録を起こす総務の人
- 有料プランが対象、無料版は使えない
- ファイルの容量は512MBまで
- 決まったことは録音で確かめる(筆者)
OpenAIは10月6日付の更新のお知らせ(リリースノート)で、ChatGPTに音声ファイルを添付できるようにしたと発表しました。会議や取材、講義の録音から、文字起こしや要約、メールの下書きまで作れるといいます。1
一方でOpenAIは、文字起こしには誤りが入ることがあり、精度は言語によって差が出ることがあるとしています。1
使い方の説明ページ(ヘルプページ)では、誰が話したかの区別も正しくないことがあるので、大事な点は元の録音と照らし合わせるよう勧めています。2
このため、文字起こしした文章をそのまま議事録にはせず、下書きにとどめるのがよいと筆者は考えます。決まったことと数字、それに誰の発言かが大事なところだけを、録音で聞き直します。
できることと条件
決定事項の書き出しや質問
ヘルプページには、会議の録音を要約して、決まったことと残った課題、次にすることを書き出させる例が載っています。議事録でいう決定事項と未決事項にあたります。2
「〇〇について何と言っていたか」のように、録音の中身を尋ねることもできます。2
対応する形式と容量
対応する形式は、MP3やM4A、WAVなどです。動画として扱われるファイルは受け付けません。2
ファイルの容量は512MBまでで、とても長い録音は途中で時間切れになることがあります。2 128kbpsのMP3で録った場合、512MBは計算上9時間ほどです。2時間の会議なら、容量には収まります。
無料版では使えない
音声ファイルを添付できるのは、有料プランと、会社や学校で契約する法人向けプランです。無料版では、いまのところ使えません。12
個人向けの有料プランには、月額1,400円のGoと、月額3,000円のPlusなどがあります。5 ヘルプページは有料プラン全体を対象としていて、GoとPlusを分けて書いてはいません。2
ただしOpenAIは、地域やアプリのバージョン、選んだAIの種類(モデル)などによっては、使えない場合があるとしています。1
Mac用の録音機能との違い
ChatGPTには、2025年6月に始まった「Record」という録音機能もあります。ただし、その場の会議を録るもので、使えるのはMac用のアプリだけです。14
今回の機能なら、ICレコーダーなどで録った音声ファイルを、後から添付できます。ヘルプページには、音声の添付をMacに限るとは書かれていません。2
日本語の精度は示されていない
日本語でどのくらい正確に書き起こせるかの数字は、発表にもヘルプページにもありませんでした。12
筆者は、この機能をまだ試していません。試すなら、5分ほどの会議の録音を1本添付し、文字起こしした文章と録音を聞き比べてください。人の名前・数字・日付の誤りを数えれば、自社の会議で使えるかどうかの目安になります。
録音を添付する前に確かめること
学習に使わせない設定
無料版を含む個人向けのプランでは、設定の「データコントロール」で「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにできます。オフにすると、新しい会話は学習に使われません。6
OpenAIは、Enterpriseなど法人向けのサービスに送られた内容は、モデルの改善に使わないとしています。2 設定の開き方と、オフにしても残る例外は、ChatGPTの画像流出の記事で説明しました。
名前が出る録音
取引先や顧客、社員の名前が出る録音を添付するのは、個人情報を生成AIに入力することにあたると筆者は考えます。
個人情報保護委員会は、本人の同意を得ずに個人データを入力した場合を取り上げています。そのデータが、答えを出す以外の目的に使われると、入力した会社が法律に違反するおそれがあるとしています。7
そのため委員会は、サービスを提供する会社がそのデータを機械学習に使わないことなどを、十分に確かめるよう求めています。7
誤って入力してしまったときの対処は、個人情報を入れてしまったときの記事にまとめました。
無料で会議の文字起こしを試すなら、LINE WORKS AiNoteのような国内のサービスもあります。
ただしフリープラン(無料)では、録音が学習に使われることがあります。プランごとの違いは、LINE WORKS AiNoteの記事で取り上げました。
いま無料版を使っているなら、まず学習に使わせない設定を確かめておき、有料プランにするかはそのあとで決めてください。
出典
- OpenAI ヘルプセンター「ChatGPT release notes」(2026年10月6日の項「Audio uploads in ChatGPT」)(参照 2026-10-10)
- OpenAI ヘルプセンター「Uploading files and audio to ChatGPT」(参照 2026-10-10)
- ITmedia AI+「ChatGPT、ついに音声ファイルに対応 文字起こしや要約などが可能に 有料ユーザー向け」(2026年10月9日)(参照 2026-10-10)
- OpenAI ヘルプセンター「ChatGPT Record」(参照 2026-10-10)
- Impress Watch「ChatGPTの回答はテキストからUIに 「インテリジェントUI」開始」(2026年10月8日)(参照 2026-10-10)
- OpenAI ヘルプセンター「Data controls in ChatGPT」(参照 2026-10-10)
- 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(令和5年6月2日)(参照 2026-10-10)

