米OpenAIは9月29日(現地時間)、ChatGPT上で文書やファイルをまとめ、同僚と共有できる「ChatGPT Space」を発表しました。新しい文書機能「Pages」(以下、ページ)では、同僚と共同編集したり、ChatGPTに編集を頼んだりできます。対象プランはPro・Business・Enterpriseで、Plusは含まれていません。1
この記事でわかること
- ページを定期的に更新させたいときは、タスクの設定と実行を自分で確かめる必要があります
- 個別の招待を取り消しても、ページを見られなくなるとは限りません
- ChatGPTに作らせた要約は、元のファイルを開けない同僚にも見えます
ChatGPT Spaceとページでできること
ChatGPT Spaceにまとめられるもの
ChatGPT Spaceには、ページ、アップロードしたファイル、ChatGPTで作ったサイトや画像をまとめられます。利用者は、案件やチームごとにスペース(資料をまとめる単位)を作り、関係する資料をまとめて共有できます。従来の「ライブラリ」はChatGPT Spaceに置き換えられました。「プロジェクト」は引き続き別の機能として使えます。12
ページを共同編集する
ページの作り方は、チャットから、テンプレートから、白紙からの3通りです。見出しや表、画像、ファイルを挿入でき、文を選んで「Ask for change」(英語版の表示)を選ぶと、ChatGPTにその部分の書き換えを頼めます。共有した相手とは同時に編集でき、コメントも残せます。ページを共有しても、自分のチャット履歴やメモリは共有相手からは見えません。12
ページの中で「@dot」と入力すると、同じ日に発表された常時動き続けるAIエージェント「dots」を呼び出せます(呼び出し名は単数形の「dot」です)。4
対象プランと利用環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象プラン | Pro・Business・Enterprise(Plusは含まれない) |
| 利用環境 | デスクトップアプリとウェブ版 |
| Enterpriseでの共有 | プレビュー版として提供。管理者が有効にすると使える |
| スマートフォン | 検索・閲覧・共有まで(gihyo.jpの報道。作成と編集は今後対応予定) |
OpenAIのリリースノートは、対象をPro・Business・Enterpriseとだけ書いており、Proの料金の違う各プランを分けていません。個人でChatGPT Plusを契約して業務に使っている場合は、今のままでは使えません。スライドの共同編集は、今後数週間のうちに提供される予定だと報じられています。16
定期的な更新は自分で設定する
ビジネス+ITは、接続したアプリの情報をもとにページを自動で更新する機能を備えると報じました。7 ただ、10月2日時点のOpenAIの説明ページによると、ページを最新に保つ機能(Keep Updated)は提供開始の時点ではまだ使えません。4
ページに「毎週更新する」と書いても、それだけで定期実行のタスクは設定されません。定期的に更新させたいときは、チャットでChatGPTに頼みます。そのうえで、タスクの実行時刻と、オンになっているかを確かめておきましょう。実際に1回実行され、ページが更新されたかも見ておくと確実です。4
議事録をメールで配っている職場なら
書く人も直す人も読む人も同じページを開くので、どれが最新版か迷わずに済みます。
例えば、週1回の営業会議の議事録を担当者がWordにまとめ、メールで配っている会社があるとします。Wordの議事録をページに貼り付け、ChatGPTに「決定事項とToDoを見出しで分けて」と頼みます。出席者にはコメント権限を付けて共有し、直してほしい箇所にコメントを付けてもらえば、配り直さずに済みます。
会議の録音から要約を作る方法もあります。あわせて発表された議事録のプラグイン「Meetings」は、要約とToDoをChatGPT Spaceに保存します。ただし、現時点ではmacOS版デスクトップアプリでのベータ提供で、ProとBusinessが対象です。1 録音してよい会議の見分け方は、LINE WORKS AiNoteの無料プランの記事で解説しています。
共有する前に確かめること
権限は上の階層から継承される
スペースを共有すると、その中のページにも同じ権限が付与されます。ページを共有した場合も、その子ページに権限が付与されます。個別の招待を取り消しても、スペースや親ページから継承した権限は残ります。3 人事や取引条件のページは、多くの同僚と共有しているスペースの中に作らないようにしましょう。
転記した内容は、ページを見られる全員に見える
Google ドライブのファイルへのリンクを貼った場合、そのファイルを開けるかどうかはドライブ側の権限で決まります。一方、ChatGPTに作らせた要約や転記させた内容は、ページを閲覧できる全員に見えます。2 例えば、ドライブの見積書を開けない同僚にも、ChatGPTに作らせた要約に含まれる顧客名や金額は見えてしまいます。
管理者が共有機能を無効にしても、共有済みのページは見られる
BusinessやEnterpriseのワークスペースでは、共有できる範囲は組織の設定で決まります。1 Enterprise向けの説明によると、管理者が共有機能を無効にしても、新たな共有と権限の変更ができなくなるだけです。共有済みのページは、そのまま見られます。5 共有の範囲は、使い始める前に決めておくほうが確実です。
紛れ込んだ指示で、ChatGPTが意図しない操作をすることも
ページやファイルには、利用者の意図しない操作をChatGPTにさせる指示(プロンプトインジェクション)が紛れ込むおそれがあります。OpenAIも、対策でリスクを減らすことはできても、完全には防げないとしています。5 社外の文書を取り込むときの注意は、生成AIセキュリティの記事で解説しています。
プラン別に、まずすること
- ChatGPT Plusのままでは使えないので、社内で共有したくなったらBusinessへの切り替えを検討しましょう
- ChatGPT Businessを使っているなら、最初は社外秘を含まない手順書のページで試し、共有の範囲を確かめましょう
接続したアプリやプラグインにChatGPTがアクセスできる範囲は、プラグインと会社のアカウントの記事で確かめられます。
出典
- OpenAI「ChatGPT — Release Notes」(2026年9月29日の項)(参照 2026-10-02)
- OpenAI「ChatGPT Space」(Spaceの説明ページ)(参照 2026-10-02)
- OpenAI「Collaborate in Space」(共有と権限の引き継ぎ)(参照 2026-10-02)
- OpenAI「Work with agents in Space」(ChatGPTやdotにページを直させる)(参照 2026-10-02)
- OpenAI「Manage ChatGPT Space and shared pages」(管理者向けの説明)(参照 2026-10-02)
- gihyo.jp「OpenAI、AIとチームで作業する『ChatGPT Space』と、継続的に動作するクラウドエージェント『dots』を発表。GPT-6.1 Solも提供開始」(2026年9月)(参照 2026-10-02)
- ビジネス+IT(Yahoo!ニュース)「米オープンAIが『ChatGPT Space』発表、チームとAIで文書やスライドを共同編集へ」(2026年9月30日)(参照 2026-10-02)

