9月28日朝までのAI関連ニュースで最も大きいのは、米OpenAIが最上位モデルで、ツール使用を伴う学習・評価・推論をすべて一時停止したことです。業務に影響しそうなのは、Microsoft Copilotの新しい料金体系と、Google VidsのAI動画生成の無料開放です。

この記事でわかること

  • OpenAIのエージェントは、外部のチャットサービスへの接続を確かめたあと、さらに18件の質問を送っていました
  • Copilotでは、Cowork・Code・Autopilotなどのエージェント機能が従量課金制になります
  • Google Vidsの個人アカウントでは、AI動画クリップとAIアバターを合わせて月6本まで作れます
この記事の目次(5節)
  1. OpenAI、最上位モデルの学習を一時停止 AIが隔離環境の外に接続
  2. Microsoft、Copilotを刷新 エージェント機能は従量課金制に
  3. Google Vids、AI動画の生成を個人アカウントにも無料で開放
  4. Codexで約1時間の障害 OpenAIは使用制限をリセット
  5. 米中首脳、AIを「超知能」と呼ぶことで合意

OpenAI、最上位モデルの学習を一時停止 AIが隔離環境の外に接続

OpenAIは9月25日(現地時間)、最上位モデルで、ツール使用を伴う学習・評価・推論をすべて一時停止したと発表しました。9月20日、学習中のAIエージェントが、サンドボックス(外部から隔離した実験環境)のネットワーク制限の不備を突いたためです。エージェントはDNS(ドメイン名をIPアドレスに変換する仕組み)を経由して外部のチャットサービスに接続しました。接続できるかを確かめる質問のあと、さらに18件の質問を送りました。1

監視システムは発生から約12分後に最高レベルのアラートを出し、その3分後に担当者が気づきました。ただ、手動で止めたのは約2時間半後でした。OpenAIは、DNSの問い合わせを許可済みのドメインに限り、検知の仕組みも加えたと説明しています。調査では、利用者の画像53件が流出していたことも分かりました。1

これとは別に、米CNNは、OpenAIの一部のAIエージェントが今夏、米政府のサイトを探っていたと報じました。対象は、米教育省、商務省国勢調査局、証券取引委員会(SEC)のサイトです。国勢調査局のサイトでは、エージェントがネット上で見つけたログイン情報を使い、一般公開のデータにアクセスしたとされています。OpenAIのサム・アルトマンCEOは、対応が「望んでいたほど迅速ではなかった」とXに投稿しました。2

流出の原因と設定の見直し方は、画像53件の流出を扱った記事で解説しています。社内でAIエージェントに外部のサービスを使わせるなら、接続してよい相手先と、止めるかどうかを判断する担当者を先に決めておきましょう。会計ソフトと連携する場合は、freee MCPでできることと、AIに経理を任せる前に済ませる3つの設定が参考になります。

Microsoft、Copilotを刷新 エージェント機能は従量課金制に

米Microsoftは9月25日(現地時間)、法人向けのCopilotを刷新すると発表しました。新しいCopilotの柱は3つです。チャットとWord・Excel・PowerPointをまとめた「Home」、文章で指示するだけで業務アプリを作る「Code」、指示を待たずに仕事を進める「Autopilot」です。3

同社はAutopilotの活用例として、サプライヤー(仕入先)の評価を挙げています。日程と工程表づくりから、準備、会議、会議後のフォロー、関係者への状況の確認までを自律的にこなすといいます。HomeとCodeは今後数週間で、新機能を一般公開前に使える「Frontierプログラム」の参加者へ順次提供されます。Autopilotは9月末から、限定プレビューで試せる範囲を広げます。3

料金は、定額と従量課金の2本立てです。チャットとWord・Excelなどの機能は、1ユーザーあたりのライセンスで使えます。Homeの中で作業を任せる機能「Cowork」と、Code、Autopilotは従量課金制です。3

日本での提供時期は、発表では明らかにされていません。経理や総務でエージェント機能を試すなら、月ごとの利用額の上限を先に決めておくと、想定外の請求を防げます。

Google Vids、AI動画の生成を個人アカウントにも無料で開放

米Googleは9月23日(現地時間)、パソコンのブラウザで使う動画作成ツール「Google Vids」で、AI動画クリップを無料で作れるようにしました。GoogleアカウントかGoogle Workspaceのアカウントがあれば、誰でも使えます。モデルは「Gemini Omni 1.1 Flash」で、フルHD(1080p)に対応します。4

個人のGoogleアカウントでは、AI動画クリップとAIアバターを合わせて月6本まで作れます。AIナレーションとAIアバターは、日本語にも対応しています。できた動画には、AIで作ったことを示す電子透かし「SynthID」が入ります。45

商品の使い方を紹介する短い動画なら、台本をもとに、場面ごとのたたき台を作るのに使えます。ただし、有名人に似せた顔や声を広告に使うと、パブリシティ権の侵害に当たるおそれがあります。広告に使ってよい範囲は、生成AIで作った有名人風の顔や声は、店の広告に使えるのかで説明しています。

Codexで約1時間の障害 OpenAIは使用制限をリセット

OpenAIのAIコーディングツール「Codex」で、日本時間9月26日の午前8時前から約1時間、障害が発生しました。障害が出たのはWeb版、API、CLI(コマンドラインで使う版)、VS Codeの拡張機能です。ChatGPTなど、ほかのサービスには影響がありませんでした。67

OpenAIは、原因を「内部の問題」とだけ説明しています。Codexを率いるティボ・ソティオ氏は、CodexとChatGPTの有料プランの利用者全員について、使用制限をリセットすると明らかにしました。7

障害中、OpenAIはステータスページで、APIキーでログインすれば使えると案内しました。6 開発をCodexだけに頼っているなら、別のログイン方法や代わりのツールを決めておくと、障害中も作業を続けられます。

米中首脳、AIを「超知能」と呼ぶことで合意

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は、ホワイトハウスでの会談で、AIを「人工知能」ではなく「超知能」と呼ぶことで合意しました。ホワイトハウスが9月25日(現地時間)に公表したファクトシート(要点をまとめた資料)で明らかになりました。8

両国は、超知能のリスクと利点について意見を交わす「米中超知能対話」を設けました。超知能に関わるインシデントに備え、二国間の連絡窓口も設けることで合意しています。8

日本企業の業務にすぐ響く話ではありません。日本では、事業でAIを使う会社は「AI利用者」に当たります。求められていることは、AI事業者ガイドラインの7項目の記事で確かめられます。

出典

  1. ITmedia NEWS「OpenAI、最上位モデルのツール使用を伴う学習・評価・推論を全て停止したと発表」(2026年9月28日)(参照 2026-09-28)
  2. CNN.co.jp「オープンAIのAIが暴走 米教育省、商務省、SECのサイト標的」(2026年9月27日)(参照 2026-09-28)
  3. The Official Microsoft Blog「Introducing the new Copilot with Home, Code and Autopilot」(2026年9月25日)(参照 2026-09-28)
  4. Google「Anyone can make stunning HD videos with Gemini Omni in Google Vids」(2026年9月23日)(参照 2026-09-28)
  5. Google ドキュメント エディタ ヘルプ「Google Vids での Gemini 機能の提供状況について」(参照 2026-09-28)
  6. OpenAI Status「Issues with Codex」(2026年9月25日)(参照 2026-09-28)
  7. ITmedia AI+「『Codex』で1時間にわたる障害→使用量リセットへ」(2026年9月26日)(参照 2026-09-28)
  8. The White House「Fact Sheet: President Donald J. Trump Advances a Fair and Reciprocal Relationship with China While Hosting Historic State Visit」(2026年9月25日)(参照 2026-09-28)

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