要点

対象:Gmailで仕事のメールを受ける会社の担当者

  1. 会社のアカウントでは、いまは使えない
  2. いちばん安いのはProの月2,900円
  3. 最初は送信を許可せず下書きまで(筆者)

Gemini Sparkは、GoogleのGeminiアプリで、頼んだ作業をAIが代わりに進める機能です。

この記事の目次(6節)
  1. Gemini Sparkでできること
  2. 使える人と料金
  3. 始め方
  4. 仕事のメールを任せる前に
  5. 使えないときに確かめること
  6. 段階の進め方

パソコンを閉じている間も作業を続けますが、会社から配られたGoogleアカウント(Workspaceアカウント)では、いまは使えません。12

お客様とのやり取りを個人のGmailでしているなら、GmailをSparkにつなぐと、仕事のメールもSparkが読めるようになります。

そこで仕事で試すなら、仕事のメールを読ませてよいかを先に決め、最初はメールの送信まで任せないのがよいと筆者は考えます。

この記事の情報は、10月10日に確かめたものです。

Gemini Sparkでできること

Gemini Sparkは、Geminiアプリの機能の1つで、AIエージェントと呼ばれるものです。質問に答えるだけでなく、頼んだ作業を、GmailやGoogleドキュメント、スプレッドシートと連携して進めます。1

Googleが日本向けの発表で挙げた例には、問い合わせメールを確かめて、返信の下書きを下書きフォルダに保存させるものがあります。事務の仕事にいちばん近い例でしょう。1

タスク・スキル・スケジュールの違い

Sparkには、タスク・スキル・スケジュールという3つの仕組みがあります。23

名前何をするものか
タスクSparkに任せる仕事。細かい手順ではなく、目的を伝えて頼む
スキル繰り返し使う指示のまとまり。入力欄で「/」を打って呼び出す
スケジュールタスクを動かす時。日時か、「メールが届いたら」のような条件で動かす

Googleは、毎週月曜の朝9時に、前の週のメールに目を通させる例を挙げています。3この例をSparkの仕組みに当てはめると、前の週のメールに目を通すことがタスク、毎回同じ目の通し方をさせる指示がスキル、月曜の朝9時がスケジュールです。

使える人と料金

Sparkを使う条件は4つです。18歳以上であること、個人のGoogleアカウントでGeminiアプリにログインしていること、Google AI ProかUltraを契約していること、「アクティビティの保存」がオンであることです。2

プラン月額(日本)
Google AI Pro2,900円
Google AI Ultra14,500円から

Sparkだけの料金はなく、いちばん安いのはProです。24

日本では、もともとUltraの契約者だけが使えました。Googleは7月29日、日本のProの契約者にも、発表から数週間かけて順次提供すると発表しました。15

ヘルプは、使えない地域として欧州経済領域・ナイジェリア・スイス・英国を挙げています。日本は、使えない地域に当たりません。2

会社のアカウントで使えるようになるか

Google Cloudは5月、Workspaceを使う会社にも、Sparkを近く試験的に提供すると発表していました。6ただ、ヘルプでは、仕事用と学校用のアカウントは、いまも対象外とされています。2

なお、Google Cloudは10月8日(米国時間)、会社向けの「Gemini agent」を発表しました。この発表にSparkの名前は出てきません。

Workspaceで同僚のように働かせる仕組みも示されました。7詳しくはGemini agentを取り上げた記事に書きました。

始め方

ウェブ版で始める手順は5つです。23

  1. ウェブ版のGeminiを、個人のアカウントで開く
  2. 「アクティビティの保存」がオンになっているかを確かめる
  3. 画面の左側の欄(サイドバー)で[Spark に切り替える]を押す(Mac用のアプリでは[Spark]から[タスク]を選ぶ)
  4. GmailやGoogleドライブなど、使うアプリだけをつなぐ(初めはどれもつながっていない)
  5. 入力欄に「セットアップ」と打ち込み、最初のスキルとタスクを一緒に作る

スマホのアプリでの手順は、ヘルプに載っていませんでした。筆者はまだSparkを試していないため、実際の画面とは違うことがあります。

使える量と、スケジュールが動かないとき

使える量には上限があり、上位のプランほど上限が高くなります。1日に頼む数と作業の重さで、使う量が変わります。上限に近づくと通知が届きます。2

同時に動かせるタスクは15個までです。15個が動いている間は、スケジュールを決めたタスクも動きません。2

ヘルプには、Sparkをオフにしたときや、デバイスがオフのときは、スケジュールは実行されないとあります。2パソコンを閉じても作業は続くという発表とどう両立するのか、どこまで電源を入れておけばよいのかは、ヘルプからは読み取れませんでした。

仕事のメールを任せる前に

筆者は、Sparkに任せる作業を、読む・まとめる、下書きを作る、送る・書き込む、の3つの段階に分けて考えています。

Sparkに任せる3つの段階 01 02 03 読む・まとめる 下書きを作る 送る・書き込む 届いたメールの一覧や要約を作らせる 送信や削除は頼まない。最初はここから 返信を下書きに保存させる 自分で開き、金額や日付を確かめてから送る 送信や表への書き込みの前に、確認を求められる 慣れるまでは許可しないでおく
仕事のメールでSparkに任せる3つの段階。読む・まとめる作業から始め、下書きは自分で開いて確かめます。送信やスプレッドシートへの書き込みは、慣れるまでは許可しないでおくのが無難です(筆者の考え)

どのアカウントで使うか

Sparkは、つないだアプリのメールやファイルを使って作業します。Googleは、メールを手当たりしだいに読むわけではないと説明しています。3

それでも、個人のGmailで仕事をしていれば、お客様の名前や見積もりの金額が入ったメールも、読める範囲に入ります。私用と仕事のメールが同じアカウントにあれば、Sparkはどちらも読める状態になります。

読ませたくないメールがあるなら、つなぐのは待ちましょう。

社員が自分の個人アカウントでお客様のメールを扱う会社では、会社が管理していない所にその情報が入ることになります。使ってよいかを、先に社内で決めておきましょう。

私用の生成AIにお客様の情報を入れてしまったときの対応は、私用の生成AIに個人情報を入力したときの記事にあります。

送信や書き込みは、慣れるまで許可しない

Sparkは、メッセージの送信、データの変更、購入、ウェブフォームの送信、「Google でログイン」でのサインインなどの前に、確認を求めるように作られています。ただし、すべての危険を防げるとは保証していません。2

ヘルプは、Sparkを開発の初期段階にある試験運用版の機能としています。メールやウェブページに隠した指示でAIに意図しない動きをさせる攻撃(プロンプトインジェクション)にも触れています。2仕組みは生成AIのセキュリティの記事が詳しいです。

確認の画面が出たら、慣れるまでは許可せずに止めておくのが無難だと筆者はみています。下書きに入った文を自分で開き、金額や日付を確かめてから送れば、送る前に間違いに気づけます。

Gmailで返信の下書きを作るなら、Gmailに入っているAIの機能も使えます。どれを使うかは、Gmailの返信をAIに下書きさせる記事で比べています。

使えないときに確かめること

こんなとき確かめること
Sparkが出てこない個人のアカウントか。仕事用・学校用では使えない2
ProなのにSparkが出てこない日本のProへの提供は順次。「アクティビティの保存」がオンか12
メールやファイルを読まないGmailやドライブをつないだか23
スケジュールが動かない動いているタスクが15個になっていないか。Sparkやデバイスがオフでないか2
途中で頼めなくなった上限に達していないか。近づくと通知が届く2

料金のページでは、Sparkの名前はUltraの欄にだけ載っていました。4Proで出てこないときは、ヘルプの条件を見直したうえで、数日おいて、もう一度アプリを開いてみてください。

段階の進め方

最初に任せるなら、メールを読んでまとめる作業が向いていると筆者は考えます。Sparkが何を読み、どうまとめたかを、結果を見れば確かめられるからです。

例えば、前の週の問い合わせを一覧にさせます。一覧を作らせるだけなら、送信や削除を頼むことにはなりません。まとめが間違っていても、元のメールが残っているのでやり直せます。

慣れてきたら、問い合わせへの返信を下書きに保存させます。Googleの例にある、旅行の予約確認メールの中身をスプレッドシートに書き込む作業は、データの変更に当たるので、確認を求められるはずです。12

仕事のメールを任せるなら、読む作業から始めて、慣れるまでは送るところを自分の手で行いましょう。

出典

  1. Google Japan Blog「Gemini Spark:24 時間 365 日対応する自分だけの AI エージェントが日本の Pro ユーザーにも拡大」(2026年7月29日)(参照 2026-10-10)
  2. Gemini アプリ ヘルプ「Gemini Spark を使用して Gemini アプリでタスクとワークフローを管理する」(参照 2026-10-10)
  3. Google「Gemini Spark」(参照 2026-10-10)
  4. Google「Google AI のプラン」(参照 2026-10-10)
  5. ケータイ Watch「グーグル、AIエージェント「Gemini Spark」を日本のProプランユーザー向けに順次展開」(2026年7月29日)(参照 2026-10-10)
  6. Google Cloud「Innovations from Google I/O 26 on Google Cloud」(2026年5月20日)(参照 2026-10-10)
  7. Google Cloud「Welcome to Gemini at Work 2026: Introducing the Gemini agent」(2026年10月8日)(参照 2026-10-10)

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