Claude Codeの仕組みを図解、前の会話を覚えていない理由も
悠 Yu Niibori AIエンジニア プロフィール
出典 5件
要点
対象:Claude Codeを仕事で使い始めた人
新しいセッションは前の会話を引き継がない 毎回守らせる決まりはC LAUDE.mdに書く コマンドで消したファイルは巻き戻せない Claude Codeの中では、2 つが役割を分けています。A IモデルのC laudeが次に使うツールを選び、利用者が操作するソフトのC laude Codeが、そのツールを動かして結果をC laudeに返します。これを繰り返して作業が進みます。1
この記事の目次(5節) 情報を集める・操作する・確かめるの3 段階 作業中にC laudeが読むもの 確認なしで動ける範囲を決める権限モード 勘違いしやすい点 仕事で使うときに気をつけること
Claudeは、コンテキストウィンドウ(AIが一度に読める範囲)に入った内容しか読めません。毎回守らせたい決まりは、会話で伝えるのではなくC LAUDE.mdに書いておいてください。
HOW CLAUDE CODE WORKS
利用者の依頼
情報を集める
操作する
結果を確かめる
ファイルを読む・探す
書き換える・実行する
テストを実行する
終わるまで繰り返す
1つの段階の中で起きること
AIモデルのClaude
次に使うツールを選ぶ
Claude Code
ツールを動かし、結果を返す
コンテキストウィンドウ
Claudeが作業中に読める範囲
CLAUDE.md
自動メモリ
会話
ツールの結果
利用者はEscを1回押せば、いつでも止められる
Claudeは、情報を集める・操作する・結果を確かめるの3 段階を、作業が終わるまで行き来します。それぞれの段階で、C laudeが次に使うツールを選び、C laude Codeがそのツールを動かします。C LAUDE.md・自動メモリ・会話・ツールの結果は、コンテキストウィンドウに入ります。
情報を集める・操作する・確かめるの3 段階
Claude Codeは、C laudeが使えるツールを用意し、C laudeに読ませるファイルや指示を集めます。作業には「情報を集める」「操作する」「結果を確かめる」の3 段階があり、きっちり順番に進むわけではなく行き来します。1
ツールがなければ、C laudeは文章で答えることしかできません。ツールがあると、次の操作ができます。1
ツールの種類 できること ファイル操作 ファイルを読む・書き換える・新しく作る 検索 ファイルの名前や中の文字列で探す 実行 コマンドを実行する・テストを実行する ウェブ ウェブを検索する・ページを読む コードの解析(コードインテリジェンス) 書き換えた後の型エラーや警告を見る(プラグインが必要)
ツールを1 回使うたびに結果がC laudeに返り、次に何をするかの材料になります。文章を作る仕組みそのものは、生成AIの仕組み で取り上げました。1
公式の例では、「失敗しているテストを修正して」と頼むと、C laudeはまずテストを実行してエラーを読むことがあります。次に関係するファイルを探して直し、もう一度テストを実行して確かめる、という流れです。1
この記事を書くのにツールを使った回数
このサイトの記事は、C laude Codeを決まった時刻に動かして書いています。1 0月16日にこの記事を書いたとき、C laudeは調べ終えて下書きに入るまでに、ツールを4 5回使いました。
9回はウェブの検索とページの読み込みでした。残りの多くは、記事の決まりを書いたファイルを読む・探すのに使いました。
作業中にC laudeが読むもの
セッションの始めに読み込まれるもの
セッションは、C laude Codeとの1 つの会話のまとまりです。利用者がまだ何も入力しないうちに、C LAUDE.md・自動メモリ・スキルの説明・外部サービスとつないだツールの名前が読み込まれます。2
CLAUDE.mdは、利用者がプロジェクトの決まりを書いておくファイルです。自動メモリは、C laudeが作業の中で自分で残すメモです。3
Claudeが作業を進めると、読んだファイルやコマンドの出力が、読む内容に加わっていきます。2
コンテキストウィンドウがいっぱいに近づくと
いっぱいに近づくと、C laude Codeは古いツールの出力を消し、必要なら会話を要約します。依頼と大事なコードの断片は残りますが、会話の早い段階で伝えた細かい指示は抜け落ちることがあります。1
何に入っていたか 要約のあと プロジェクトの一番上のフォルダーに置いたC LAUDE.md ファイルから読み込み直される 自動メモリ ファイルから読み込み直される Claudeが読んだ・編集したファイル 最近変えたものから、最大5つまで読み込み直される 会話の中で伝えただけの指示 要約にまとめられる
この表は、公式の説明から主なものを抜き出したものです。2 要約のあとに指示が抜け落ちたなら、その指示を会話の中でしか伝えていなかったのかもしれません。3
要約で残す内容は、利用者も選べます。/compact のあとに残したいことを書いて実行すると、それを中心に要約されます。関係のない作業に移るときは、/clear で会話を空にできます。2
確認なしで動ける範囲を決める権限モード
ターミナルでは、S hift+Tabで権限モードを切り替えます。モードごとに、C laudeが利用者に確認せずにできる操作が次のように変わります。4
モード 確認なしでできること Manual ファイルの読み取り Accept edits 読み取り・ファイルの編集・mkdir や mv などのファイルを扱うコマンド Plan 読み取り(Autoモ ードが使えるときは、分類器が認めたコマンドも)。ファイルは書き換えない Auto すべて(別のA Iの分類器が裏でほとんどの操作を確かめ、危ない操作を止める)
ほかに、設定で選ぶモードもあります。新しい版のC laude Codeでは、ターミナルとV S Codeで開いたセッションは、標準でA utoモ ードで始まります。組織の設定などによっては、M anualで始まります。4
この記事を書く途中で止められたコマンド
この記事を書いた1 0月1 6日 は、C laude CodeをA utoモ ードで動かしていました。途中でC laudeが、C laude Codeをもう1 つ起動するコマンド(claude)を実行しようとしたところ、分類器に止められました。
止めた理由は「Auto-Mode Bypass」と返ってきました。A utoモ ードの確認を抜けようとする操作、という意味の名前です。C laudeはそのコマンドを使わずに、別のやり方で作業を続けました。
勘違いしやすい点
「前の会話を覚えている」
新しく始めたセッションは、前のセッションの会話を引き継ぎません。1 自動メモリとC LAUDE.mdは、C laude Codeがセッションの始めに毎回読み込みます。そこに書かれたことは、セッションをまたいで使われます。3
前の会話を続けたいときは、claude --continue か claude --resume で再開します。1
「CLAUDE.mdに書けば必ず守られる」
CLAUDE.mdに書いたことは、C laudeが読んで従おうとするだけで、守らせる力はありません。必ず防ぎたい操作には、拒否ルール(denyル ール)かフック(決まった時点で自動で動くコマンド)を使います。3
フックで動かすチェックが動かなかったときにどうなるかは、Claude Code hooksのチェックが動かないときの記事 で試しました。
「Escを押せば、何でも元に戻せる」
Escを1 回押すと、C laudeはその場で止まります。入力欄が空のときにE scを2 回押すか /rewind を実行すると、巻き戻しの画面が開きます。1 5
Claude Codeは、依頼を送るたびに、C laudeが編集ツールで変えたファイルの元の内容を記録します。巻き戻しの画面で依頼を選ぶと、ファイルや会話をその時点に戻せます。5
ただし、rm や mv などのコマンドで消したり移したりしたファイルは戻りません。5
データベースや外部サービスへの操作も戻せません。公式の説明では、こうした操作は権限モードと権限のルールで制御します。1
仕事で使うときに気をつけること
決めたいこと どこで決めるか 毎回守らせたい決まり(使うコマンド・書き方) CLAUDE.md 確認なしでは実行させたくない操作 権限モードと、許可・確認のルール 必ず防ぎたい操作 拒否ルール・フック その作業だけの指示 会話
CLAUDE.mdは、1フ ァイル2 00行 以下を目安にします。長いファイルほど読み込む場所を取り、守られにくくなります。3 拒否ルールでファイルを読ませない方法は、Claude Codeに.envを読ませない設定の記事 で試しました。
外部サービスをつないだときの流れは、MCPの仕組みの記事 にまとめています。
まずはC laude Codeで /context を実行し、C LAUDE.mdが読み込まれているか、何が場所を取っているかを見てください。
次に読む