2026年9月23日から、Googleアカウントがあれば誰でも、Google VidsでAI動画クリップを無料で生成できるようになりました。Google Vidsは、ブラウザ上で動画の作成・編集・共有ができるGoogleのアプリです。1 ただし、個人用アカウントの無料枠で作れるのは、AI動画クリップとAIアバターの動画を合わせて月6本までです。2 この発表は9月28日のAIニュースでも取り上げました。

この記事でわかること

  • 無料枠で研修動画を作るなら、日本語に対応した「スライドから動画への変換」が使いやすいです
  • Googleが日本語対応として挙げる機能に、AI動画クリップは入っていません
  • お客様に見せる動画は、人が作ったものと誤解させない作りにする必要があります
この記事の目次(7節)
  1. 個人用アカウントの無料枠で作れる本数
  2. 会社で契約しているプランとの違い
  3. 日本語に対応している機能
  4. 社内資料をアップロードする前に確認すること
  5. お客様に見せる動画とGoogleの規約
  6. 最初の1本を作る前のチェックリスト
  7. まず取りかかること

個人用アカウントの無料枠で作れる本数

無料で使える範囲には、2種類の上限があります。1つは上の月6本で、もう1つは毎月付与される50クレジットです。ナレーションや画像の生成などは、このクレジットを使って利用します。2

クレジットを使う機能

主な機能と、1回に使うクレジットは次のとおりです。2

機能1回に使うクレジット50クレジットで使える回数
スライドから動画への変換(AIナレーション付き)510回
AIナレーション150本
画像の生成と編集150回

表の回数は、その機能だけに50クレジットを全部使ったときの数です。例えば、スライドを4回動画に変換すると20クレジットを使い、残りの30クレジットでナレーションを30本作れます。クレジットはほかの人に譲れず、翌月にも繰り越せません。2

上限のリセットは毎月1日の夕方

毎月の上限がリセットされるのは、1日の午前0時(米国の太平洋時間)です。2 日本時間では、毎月1日の16時です。米国の夏時間が終わったあとの12月から翌年3月までは、17時になります。月末に使い切ったら、1日の夕方まで待つことになります。

個人用アカウントで使えるアバター

個人用アカウントで使えるAIアバターは、あらかじめ用意されたものだけです。AI動画の編集機能も、一部が制限される場合があります。2 AIアバターは、入力した台本を読み上げる動画を作る機能で、1本の長さは最長60秒です。9 来店したお客様と会話するアバターは、別の製品です。Geminiのアバターを受付に置くには、システム開発が要ります。

会社で契約しているプランとの違い

Google Workspaceの仕事用アカウントでは、プランごとに月間の上限が決まっています。Business Starterでは、AI動画クリップが月20本、AIアバターの動画が月10本です。Business StandardとBusiness Plusでは、AI動画クリップが月50本、AIアバターの動画が月25本になります。2

MONTHLY LIMITS AI動画クリップ(本) AIアバターの動画(本) 個人用アカウント(無料) Business Starter Business Standard ・Business Plus Google AI Pro(有料) 合わせて6 20 10 50 25 50 25
プランごとの月間の上限です。図のプランのうち、個人用アカウントだけは、AI動画クリップとAIアバターの動画を合わせて数えます。

会社のプランでは、2つを別々に数えます。個人用アカウントは合わせて数えるので、同じ月にAIアバターの動画とAI動画クリップの両方を作ると、すぐに上限に達します。有料のGoogle AI Proも、上限はBusiness Standardと同じです。2

仕事用アカウントは管理者の設定しだい

仕事用アカウントでは、Google Vidsを使えるかどうかを組織の管理者が決めます。管理者は、生成AIの機能だけを無効にすることもできます。店舗や工場などの現場で働く従業員向けの「Frontline」プランには、Google VidsのGemini機能が含まれていません。2 会社でGoogle Workspaceを契約しているなら、個人用アカウントで試す前に、管理者に設定を確認しておきましょう。

日本語に対応している機能

Google VidsのAI機能の多くは、いまは英語にしか対応していません。日本語に対応しているのは、画像の生成と編集、AIナレーション、AIアバター、スライドから動画への変換の4つです。2

AI動画クリップは試してから

日本語でプロンプト(AIへの指示文)を書いて思いどおりのクリップができるかは、試さないと分かりません。生成したクリップは、Vidsの中でしか使えません。3

研修にはスライドから動画への変換が向く

この機能を使うと、GoogleスライドをAIナレーション付きの動画にできます。2 例えば、レジ締めの手順をスライドにまとめているお店なら、そのスライドから新人向けのマニュアル動画を作れます。ナレーションの読み方や説明の順番は、スタッフに見せる前に担当者が確認しておきましょう。

Google Vidsで作れる動画は30分までです。使えるのは、パソコン版のChromeとFirefox、Windows版のMicrosoft Edgeです。Safariでは、編集やコメントの追加ができません。8

社内資料をアップロードする前に確認すること

社内資料を使うなら、どのアカウントで作るかを先に決めておきましょう。 Googleのヘルプでは、データの扱いの説明がアカウントの種類ごとに分かれています。

AIの学習に使われるか

Googleのヘルプによると、Workspaceのデータを、GeminiアプリやGoogle検索などを支える生成AIの学習や改良に、許可なく使うことはありません。ただし、同じデータを自分でGeminiアプリなどと共有すると、そのサービスの規約が適用され、学習に使われることもあるとあります。4

Vidsで使うGeminiについても、プロンプトや生成物を許可なく保存せず、学習にも使わないと説明しています。ただし、これは有料のGoogle AIプランを使う人に限った説明です。無料の個人用アカウントについて、同様の記載はありません。4

生成結果についてGoogleに送るフィードバックは、人が読むことがあります。このため、個人情報や機密情報を含めないよう求められています。3 社内資料の扱いを決めるなら、IPAがまとめた生成AIの対策が参考になります。

共有できる相手と人数

Vidsの動画は、Googleドキュメントと同じく、閲覧者・閲覧者(コメント可)・編集者のどれかを選んで共有します。同時に開けるのは100人までです。100人を超える相手に見せるなら、MP4形式でダウンロードするか、ドライブにエクスポートして共有しましょう。条件を満たす仕事用アカウントなら、共有に有効期限も付けられます。5

お客様に見せる動画とGoogleの規約

AIで作った動画を、人が作ったもののように見せることは、Googleの規約で禁じられています。 Googleの利用規約では、生成AIのコンテンツを人が作ったものと誤解させる行為を、不正な使い方としています。6 生成AIの使用禁止に関するポリシーでも、人を欺く目的のなりすましや、健康・金融などの分野で誤解を招く主張を禁じています。7

Googleの動画生成モデル「Gemini Omni 1.1 Flash」で作ったクリップには、目に見えない電子透かし「SynthID」が入ります。1 見た目では分からないため、AIで作ったことは説明文や字幕に書いておきましょう。お店の広告に使うなら、有名人に似せた顔や声を使えるかも確認しておきましょう。

最初の1本を作る前のチェックリスト

次の6項目は、作り始める前と、できた動画を配る前に確認することです。

確認すること見るところ
どのアカウントで作るか個人用か仕事用か。仕事用なら、管理者が生成AIの機能を有効にしているか
使う素材お客様や従業員の名前・顔、機密情報が入っていないか
使う機能の言語日本語に対応した4つの機能で足りるか
月間の上限無料枠なら、AI動画クリップとAIアバターの動画で合わせて6本、ほかは50クレジット
見せる相手社内だけか、お客様にも見せるか。見せるなら、AIで作ったことをどう伝えるか
見る人数100人を超えるなら、MP4形式でダウンロードするか、ドライブにエクスポートするか

上の4項目は、作り始める前に決めることです。下の2項目は、できた動画を配る前に決めます。迷った項目があれば、その項目から社内で決めておくと、あとで作り直す手間を減らせます。

まず取りかかること

  • 社内向けのマニュアル動画なら、スライドから動画への変換を1回試し、ナレーションの読み間違いが何か所あるか確かめてみてください
  • お客様に見せる広告や案内の動画なら、上の「お客様に見せる動画とGoogleの規約」を先に社内で共有しておきましょう
  • 社内で生成AIを使うルールがまだないなら、AI事業者ガイドラインの「AI利用者」向け7項目から決めると進めやすくなります

出典

  1. Google「Anyone can make stunning HD videos with Gemini Omni in Google Vids」(2026年9月23日)(参照 2026-09-28)
  2. Google Vids での Gemini 機能の提供状況について(Google ドキュメント エディタ ヘルプ)(参照 2026-09-28)
  3. Google Vids で AI を使用して動画クリップを生成する(Google ドキュメント エディタ ヘルプ)(参照 2026-09-28)
  4. Gemini in Google Vids などでのデータ保護の仕組み(Google ドキュメント エディタ ヘルプ)(参照 2026-09-28)
  5. 動画を共有して共同編集する(Google Workspace ラーニング センター)(参照 2026-09-28)
  6. Google 利用規約(参照 2026-09-28)
  7. 生成 AI の使用禁止に関するポリシー(Google・2024年12月17日更新)(参照 2026-09-28)
  8. Google Vids を使ってみる(Google ドキュメント エディタ ヘルプ)(参照 2026-09-28)
  9. Google Vids で AI アバターを使用する(Google ドキュメント エディタ ヘルプ)(参照 2026-09-28)

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